『リアル鬼ごっこ』などの人気作家・山田悠介の同名小説を映画化した『ライヴ』の完成披露試写会が17日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催され、主演の山田裕貴、大野いと、森永悠希、入来茉里、山本愛莉、井口昇監督、映画のロケを行った新潟県のゆるキャラ・レルヒが舞台あいさつに登壇。スペシャル応援団として、金田一耕助の扮装をした矢部太郎(カラテカ)も参加し、クロストークを行った。
『ライヴ』は、ある日、家族が誘拐され、突然、謎のデスレースに挑むことになった人々の葛藤と苦闘を描く衝撃作。原作本がレースの攻略本として劇中に出てくるという一捻りありのストーリー展開も話題だ。主演に『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイブルー役で人気を博した山田裕貴、共演に『高校デビュー』(2011年)の大野いとら。『ヌイグルマーZ』(公開中)の奇才・井口昇監督がメガホンを握った。
井口監督は「本作では、70年代とか80年代に革命を起こした角川映画を蘇らせたくて、オマージュを捧げたいと思いました。山田さんは松田優作さん。背が高くて渋さのある役にしたかった。平成の優作です」と、驚きのキャスティング秘話を告白。山田は「あまりかけ離れすぎて、答えを用意できないくらいです」と戸惑いながらも「そうなれるように頑張ります」と宣言した。
続けて、大野いとについても「大野さんは薬師丸ひろ子さん」と言うと、大野は「本当に大ファンなので、うれしいです」と笑顔を見せた。さらに「あと、『野獣死すべし』(1980年)の優作さん。大野さんは(松田)龍平さんとも(NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で)共演されているので、優作イズムも入れてみました」と加えると、大野は「なんかコメントがしづらいです」と苦笑いしながら「この気持を忘れずに、明日へつなげたいと思います」と力強く語った。
井口監督は、他にも、「乙女チック」だと言う森永は『時をかける少女』(1983年)の原田知世を、 アクションが多かった入来には志穂美悦子、千葉真一、夏八木勲を、山本には『戦国自衛隊』(1979年)のにしきのあきらをイメージしたと打ち明け、会場を大いに沸かせた。
最後に、金田一耕助に扮した矢部太郎が登場。今年のゆうばりファンタスティック映画祭で井口監督と意気投合したという矢部は「この作品は、映画界の事件です」とアピール。「今回は角川映画へのオマージュってことで、これも金田一耕助のオマージュです。この映画、Twitterで褒めていただかないと、呪いが起きますよ」と、猛プッシュし、会場の笑いを取った。『ライヴ』は、5月10日より全国公開。