新生銀行はこのたび、ジャパン・リニューアブル・エナジー(以下JRE)がスポンサーとなる、山形県酒田市における、発電容量合計16メガワットの風力発電所運営事業に対する融資枠を設定したと発表した。これは、JREが1日付けで事業を譲り受けた風力発電所に対して、同行がプロジェクトファイナンスをアレンジしたもので、同行では、国内の風力発電所に対するプロジェクトファイナンスの提供はこのたびが初めてだという。

JREでは、同社がスポンサーとなり新たに設立した合同会社JRE酒田風力を事業主体として、このたびサミットウインドパワーより2004年から稼動している同件風力発電所を取得し、4月から運営を開始したという。発電する電力は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(2012年7月施行)に基づく電力受給契約により、全量を固定価格にて電気事業者に売電する。

JREは、2012年8月にゴールドマン・サックス・グループの出資により設立された、国内再生可能エネルギー事業の開発・運営を行う会社で、第一号案件として、2013年に茨城県水戸市および城里町において、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設に着手、同行はそのプロジェクトファイナンスを組成した。

同行では、第二次中期経営計画における法人向け業務戦略の一環として、再生可能エネルギー事業を重点分野の一つと定め、2012年度よりメガソーラー事業に対するプロジェクトファイナンスのアレンジ業務の実績を積んできたという。このたびの風力発電事業に対するファイナンスの提供を契機に、再生可能エネルギー事業における取り組み範囲を拡大してきたという。また、日本の再生可能エネルギー事業の持続的成長のためには、稼動実績のある発電所事業のM&A マーケットの拡大が課題であることから、同行では、新設発電事業へのプロジェクトファイナンスだけでなく、既設発電事業に対する買収ファイナンスのアレンジなども通じて、再生可能エネルギー市場の発展を支援していくとしている。

プロジェクトの概要

  • 事業名称:山形県酒田市風力発電事業

  • 発電容量:約16メガワット

  • 事業主体:合同会社JRE酒田風力

  • スポンサー:ジャパン・リニューアブル・エナジー