女優の能年玲奈が、漫画家・東村アキコの『海月姫』の実写映画で主演を務めることが16日、明らかになった。
原作は、講談社の漫画雑誌『Kiss』で2008年から連載されている作品で、累計発行部数は270万部(1~13巻)を突破。第34回講談社漫画賞少女部門や「このマンガがすごい! 2011」オンナ編第3位を受賞し、2010年にはフジテレビのアニメ放送枠「ノイタミナ」でテレビアニメ化されるなど、人気を誇っている。
能年が演じるのは、クラゲをこよなく愛する主人公・倉下月海(くらした つきみ)。自らを"尼~ず"と称して「男を必要としない人生」を掲げる"オタク女子"たちと共に男子禁制の共同アパート・天水館で生活する中、ある日現れた1人の美しい女装男子によって、月海に変化が見えはじめる。シンデレラストーリーとオタクカルチャーを融合させた本作は、5月から撮影をスタートし、今年12月の公開を予定している。
月海は、イラストレーターを目指して上京したものの、自信のなさからおしゃれな人や男性の前ではおどおどしてしまう引っ込み思案。昨年はNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で一躍時の人となった能年だが、8月16日公開の映画『ホットロード』では不良少女役にも挑戦。本作では月海役と「どう演じれば見てくださる方に楽しんでいただけるか、今一生懸命考えているところです」と向き合い、「私もクラゲを見るのは好きですし、あとウミウシも好きです。そんなところから入っていけたらいいのかな? と思っています。頑張らせていただきます」と意気込んでいる。
能年は、「私が魅力というのもおこがましくて言えないので」とした上で、原作の好きなところについて、「なんてったって尼~ずが大好きです。尼~ずと楽しくおしゃべりしまくりたいです」とコメント。また、能年の実家ではタオルケットのことを"チューチュー"と呼ぶそうで、「私が何オタクかといえば…チューチューおたくです」と明かし、「中学生の時、友達の前で、チューチューがなくて眠れなかった。という話をした時大笑いされて初めて、そんなものは無いんだと知りました。思い出すといまだに恥ずかしいですが、それでも私は!タオルケットではなくてチューチューが手放せません」と"チューチュー"の魅力を熱弁していた。
能年のほか、女装が趣味の美男子で、月海や尼~ずと奇妙な友情関係を築いていく鯉淵蔵之介役を菅田将暉、蔵之介の腹違いの兄で、真面目なイケメンエリートながら、女性恐怖症の童貞・修役を長谷川博己。月海と共に天水館に暮らす"尼~ず"には、鉄道オタクのばんば役に池脇千鶴、三国志オタクのまやや役に太田莉菜、枯れ専のジジ役に篠原ともえ、和物オタクの千絵子役にお笑いコンビ・アジアンの馬場園梓が名を連ねる。
実写化決定の知らせを受け、原作者の東村アキコ氏は、「実写化不可能と思っていたこの漫画が、最高のキャストでまさかの映画化! びっくり&うれしいです!」と感激。「私も息子のごっちゃんも、アシスタントさんたちもみんな能年さんの大ファン!」と喜び、「月海が能年さんに決まったと聞いたときは、みんな、締め切りを放り出して近所の赤提灯に乾杯しにいきました!」と振り返った。
(C)2014映画「海月姫」製作委員会 (C)東村アキコ / 講談社
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