ネスレ日本は、ダイバーシティ推進の一環として、育児中の社員のサポートのためにネスレ日本本社(兵庫県神戸市)内に、一時預かり専用の企業内託児ルーム「ネスレキッズルーム」を開設した。4月15日より運営を開始している。

ネスレキッズルーム

復職前セミナーなど託児以外も支援

同社では、仕事と家庭の両立のため、出産・育児に対するサポートの充実に注力している。これまでも、霞ヶ浦工場内に保育施設を開設するほか、社員には男女問わず有給の育児休業を10日間付与するなどの施策を実施してきた。

神戸本社で子育てをしながら勤務する社員にヒアリングをしたところ、育児の面で「保育先が休みのときは困る」「お迎えのために仕事を切り上げざるを得ない」などの声が寄せられた。そこで同社はベビーシッターの代行を行うマザーネットの協力を得て、フレキシブルなニーズにも対応できるベビーシッター派遣の仕組みを整えて、このほど運営を開始した。

「ネスレキッズルーム」は、社員の業務の都合などにあわせ、社員が利用したい日や時間帯だけ使うことができる。「いつも預けている保育園が休みなので1日だけ預けたい」「仕事の都合で数時間だけ預けたい」といったニーズにも対応が可能だ。

また、託児施設にとどまることなく、施設内で定期的に先輩パパ・ママと後輩パパ・ママが交流する機会を設け、出産や育児など同じ境遇の社員同士がコミュニケーションできるスペースとしても機能する。育児休暇中の社員に向けた復職前セミナーや、復職した社員からアドバイスを受ける機会なども作り、社員同士が助け合う精神を育むプログラムも実施する。

同施設の託児対象者は、同社に勤務する正規従業員が養育する、0歳(生後3カ月以降)から4歳未満の乳幼児。利用時間帯は8時30分~18時30分。同社はマザーネットに法人会員登録しているため、社員は1時間324円で同施設を利用できる(差額は同社がサポート)。