キヤノンITソリューションズは11日、ネットバンキングの不正送金を目的としたウイルスが日本で感染拡大していると注意喚起した。「Win32/Spy.Aibatook」と呼ばれるウイルスで、感染すると電子証明書やログインアカウント情報が流出する恐れがある。
Win32/Spy.Aibatookは2013年後半から確認されていたが、2014年2月中旬から3月中旬にかけて日本での感染が急速に拡大したという。同ウイルスの検出率は日本が全世界で68.7%と最も高く、続いて香港が6.3%、ロシアが5.3%。同社が販売するセキュリティソフトウェア「ESET」シリーズではバージョン8896(20131009)以降にて、トロイの木馬として検出される。
同社はWin32/Spy.Aibatookへの対策として、セキュリティ製品の定義ファイルやOSのアップデート、初期化に備えたデータバックアップなどを挙げている。