ニコンは4月10日、レンズ交換式デジタルカメラ「Nikon 1 J4」の発表会を開催した。ニコンでは「レンズ交換式アドバンストカメラ」と呼称するミラーレスカメラで、全体としてコンパクトなボディと高速性能をアピールする。会場には、新CMキャラクターとして起用された本田翼さんも出席し、Nikon 1 J4の魅力をアピールした。
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ニコン、シャッター前後20枚から残す画像を選べるミラーレス「Nikon 1 J4」(2014年4月10日)
Nikon 1 J4は、「決定的瞬間を捉える高速性能」「動画も静止画も高画質」「小型・軽量のシステムカメラ」という3点が大きな特徴とされる。「プロ向けデジタル一眼レフカメラを超える」(映像カンパニー開発本部第四設計部第三設計課マネジャー北岡直樹氏)という連写性能は、AFが追従しながら約20コマ/秒を実現。
ミラーレスカメラながら位相差センサーを内蔵したことで、105点の位相差AF、171点のコントラストAFエリアを備える。広いAFエリアを活用し、動きのある被写体を連写しても絶えずピントを合わせてくれる。ニコンによれば、電車が迫ってくるようなシーンでも、AFは追従できるという。
この連写を生かして、絶えず秒20コマで記録し続け、シャッターボタンを押した前後20コマを保存する「お気に入りフォト選択」機能を搭載。多少シャッターチャンスを逃しても、あとからベストショットを選べるようになっている。
動画撮影機能では、フルHDでの撮影に対応。動画撮影中にシャッターボタンを押すと、J4のフル解像度である5,232×3,488ピクセルの写真も同時記録できる。さらに、動画撮影中にカメラが状況を自動判断。顔検出や背景のボケ、ブレなど、さまざまな状況を点数化して、一定以上の点数になったシーンで自動的にフル解像度の画像を記録する「動画中おまかせスナップ」も搭載する。1回の動画中で最大20コマの画像が自動記録され、20コマに達すると点数の低いものから削除されるそうだ。シャッターボタンを自分で押して撮影することもできるが、その場合自動記録される画像の点数が減少する。
撮像素子は1インチのニコンCXフォーマットのスーパーハイスピードAF CMOSセンサーを搭載。有効画素数は1,839万画素で、画像処理エンジンEXPEED 4Aをを搭載し、ISO12800の高感度撮影や高速動作などを実現した。
従来のNikon 1 J3に比べ、わずかに小型化し、重量も10gほど軽量化。さらに電動のレンズバリアを備えたキットレンズ「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」を使うことで、従来よりも「約30%サイズダウンした」(同)という。小サイズセンサーを生かしたレンズの小型設計により、例えば35mm判換算800mm相当のレンズを装着したニコンD4Sと比べると、重さ5,930gが782gになるなど、専用マウントによるコンパクトなシステムをアピールする。