日本商工会議所は11日、同日に政府が閣議決定した「エネルギー基本計画」に対する三村明夫会頭のコメントを発表した。

三村会頭は、エネルギー自給率が低い日本にとって国民生活を守るエネルギー政策の重要性は当然だとし、同計画を、エネルギー政策の要諦である「安定供給(エネルギー安全保障)」「コスト低減(効率性)」「環境負荷低減」「安全性」の観点を踏まえ、「国際的な視点」「経済成長の視点」を加味し、「バランスのとれた実現可能なエネルギー政策の方向性を示したもの」と評価した。

特に、原子力発電を「エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を進める方針が明記されたことを歓迎。「経済の好循環を実現していくために、安全が確認された原子力発電の再稼働による低廉・安定的な電力供給体制の早期回復は必要不可欠であり、政府においては万全の取組を進めていただきたい」とコメントしている。

今後の検討課題として、エネルギーミックスの将来像、再生可能エネルギー固定価格買取制度の見直し、安全性向上のための技術・人材の維持をはじめとする原子力政策の再構築等を挙げた上で、政府に対し、「国内外の現実を踏まえ、バランスのとれた検討を行い、引き続き責任あるエネルギー政策の実現に全力を尽くすよう」求めている。

また、福島再生・復興を加速する具体策の着実な実行を期待するとしている。