近年、中国ではいろいろな旅行会社がツアーを組まれており、また、旅行代金がどんどん「お手軽化」していることに円安も手伝って、日本旅行に注目する中国人が増えている。
日本でマナー違反をしないために
とはいえ、日本といえば礼儀正しく規律を重んじる国、というのがイメージ。1回も日本に行ったことのない人々にとっては、日本はかなり「未知なる国」である。日本行きを考えている中国の人々は、「マナー違反をしないように」と緊張しているようだ。
そこで、中国版ツイッターの「ウェイボー」上では最近、ある「日本旅行10大注意事項」というつぶやきが多く転用され、話題になっている。
「日本旅行10大注意事項」
1)靴を脱ぐのを忘れない
2)外に出る時は必ず傘を持つこと
3)チップは不要
4)のどが渇いたら水道水を飲む
5)中国から持っていった携帯は使えない
6)買うものは買う、買わないものは買わない
7)地下鉄は便利で安い
8)両替は不便
9)電話をかける時は気をつける
10)客がものを準備する
この中で最も心配されているのは、1の「靴を脱ぐのを忘れない」だ。椅子文化の中国では、玄関で靴を脱く習慣がない。同注意事項には、140文字で収まりきらない内容をブログで解説した詳しい説明ページまである。
同ページでは「郷に入れば郷に従え、ホテルでも個人宅でも会社でも、とにかく室内に入る際には必ず靴を脱ぐこと。スリッパに履き替える場合もある」と強調している。「靴を脱ぐ、スリッパに履き替える、とにかくこの習慣だけは絶対に間違えてはならない」と厳しく言われており、緊張感が伝わってくる。
日本は安全だから靴を脱いでも安心?
日本の靴を脱ぐ習慣についてはウェイボー上でも賛否両論で、「掃除しやすくていい」「靴を脱ぐ日本料理店に行ってみたい!」という人もいれば、「図書館など公共の場所でも靴を脱がなきゃいけないなんて! 自分の家じゃないのに」と違和感を覚える人も。中には、「日本は安全だから靴を脱いでも安心、と思えるのでは」という分析もある。
もともと、SNSで定期的に情報発信をしたいが、内容が思いつかない人のための例文ライブラリーにあったこの例文「つぶやき」。日本人にとってはかなり意外なところで、中国人旅行者は気を遣っているようである。
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