俳優の永瀬正敏が、瑛太と松田龍平が出演する人気シリーズ最新作となる映画『まほろ駅前狂騒曲』(2014年秋公開)に出演し、謎の元新興宗教団体代表役を演じていることが10日、明らかになった。
東京郊外のまほろ駅前にある便利屋「多田便利軒」で便利屋を営む多田啓介(瑛太)と、そこに転がり込んできた行天春彦(松田龍平)が水と油のような関係ながらも、さまざまな依頼を解決していく"まほろ駅前"シリーズ。作家・三浦しをんの小説を原作とし、映像第1作として2011年に映画『まほろ駅前多田便利軒』、その続編となるドラマ『まほろ駅前番外地』が2013年1月にテレビ東京系で放送された。
本作はシリーズ第3弾となる最新作で、多田のもとで中学の同級生である行天が居候してから3年目。ある日、まほろの裏組織を仕切る若きボス・星(高良健吾)から、連日駅前でビラ配りをする怪しい団体「家庭と健康食品協会」こと「HHFA」の裏を暴くことを依頼される。2人はその前身が新興宗教団体であることをつかむが、団体の代表・小林は多田も知らない幼少期の行天を知る人物だった。やがて事態は思わぬ展開を招き、バスジャック事件へと発展していく。
ある過去の傷と共に生き、深い闇を抱えたまま「HHFA」の代表となった小林を演じるのが永瀬。ただの悪役ではなく、悲しみと狂気をたたえながら、行天だけが知る過去の傷に苦しむという難しい役どころに挑んだ。出演にあたり、永瀬は「以前ご一緒させていただいた監督さんやスタッフの方の現場に、再び呼んでいただけるのは役者にとってとてもうれしいことです。今回も大森監督の作品にまた呼んでいただけて、光栄でした」と喜びを表現し、「しかも初めて演じるような役で。僕自身も仕上がりをとても楽しみにしています」と語っていた。
一方、前作の映画でもメガホンをとった大森立嗣監督は、永瀬の起用について、「永瀬さんが映画俳優だからです」と明かし、「映画俳優とはキャメラの前に立つと何をしても、何もしなくても、映画にしてしまう力を持った人のことです」と説明。「悪役!? の永瀬さんにもう目が離せないのです」と魅力を伝えている。