交通科学博物館(大阪市港区)が6日に閉館し、1962(昭和37)年の開業以来、52年の歴史に幕を下ろした。最終日の来館者数は1万43人にのぼり、JR西日本の運営になってから最多人数を記録したという。

1万人を超す来場者で混雑する閉館当日の交通科学博物館(JR西日本提供)

当日は開館時刻の約10時間前となる午前0時頃から行列ができ始め、開館時には約250人が並んでいたという。このため、開館時刻を繰上げて9時25分には来場者の入場を開始。館内では閉館セレモニーや山陽新幹線公式キャラクター「カンセンジャー」のステージ、JR西日本吹奏楽団による演奏会などを行い、来場者とともに名残を惜しんだ。

この日は来場者が多かったため、閉館も通常の閉館時刻(17時30分)より約40分遅れとなる18時09分へ繰下げに。半世紀にわたって親しまれた同館の人気の高さを最後まで見せつけた。

同館の集計によると、開業からの累計来館者数は1,811万3,433人。今年4月の閉館が発表されてからは、最後にもう一度見学しようと、訪れる来館者が急増。今年3月の来館者数は9万5,403人にも達し、これは月間来館者数の集計で開館以来の最高人数だったという。

なお、交通科学博物館に展示されていた車両や収蔵資料などは、2016年開業予定の新たな博物館「京都鉄道博物館」に移設展示されることになっている。