帝国データバンクは1日、第12回「金融円滑化法利用後倒産」動向調査の結果を発表した。それによると、2013年度の「金融円滑化法利用後倒産」は前年度比27.3%増の545件となり、年度として過去最多を更新した。集計開始以降の累計は1,273件に達した。

「金融円滑化法利用後倒産」の推移(出典:帝国データバンクWebサイト)

同社は、金融円滑化法に基づく貸付条件の変更などを受けていたことが取材で明らかになった企業倒産を「金融円滑化法利用後倒産」と定義。同調査は、2009年12月から集計を開始し、今回は2014年3月までの倒産(負債1,000万円以上、法的整理のみ)について分析した。

月別の推移を調べたところ、2010年7月に初めて「金融円滑化法利用後倒産」が確認されて以降、件数は2013年7月まで連続して前年同月を上回っており、2013年10月には月ベースで最多の69件を記録した。

業種別(累計)では、製造業が377件(構成比29.6%)でトップ。以下、建設業が260件(同20.4%)、卸売業が248件(同19.5%)、小売業が157件(同12.3%)と続いた。

「金融円滑化法利用後倒産」(累計)のうち、メーンバンクが判明したのは1,188件。内訳は、「地方銀行」が406件(構成比34.2%)で最多、次は「信用金庫」の335件(同28.2%)だった。