バスタオルの洗濯は何日ごとだろうか。ケンカの原因にもなるというバスタオル洗濯の回数だが、「快適にバスタオルを使いたい」という思いは同じはず。そこで、今治タオル南青山店で心地良いバスタオルの使い方を聞いてみた。
今治タオルとは
今治タオルは、愛媛県北部で生産された百年以上の歴史を持つタオル。伝統的な製造技術と最新技術を合わせて、使い心地を重視したタオルや、ファッション・インテリア業界向けのタオル(パイル)アイテムを提供している。
今治で製造されたタオルの中でも、独自の品質基準をクリアした商品が「今治タオルブランド 認定商品」だ。今回は、今治タオルブランドの商品を展開する「今治タオル 南青山店」の遠藤久美子氏にお話を伺った。
「正解はありません」
まずは、「理想のバスタオルの洗濯頻度」だ。遠藤氏によれば、「正解はありません」とのこと。使う人の判断基準によるという。体を拭いた後に"パタパタ"とタオルを振って干せば、それほど悪い使い心地にはならない。繊維製品のため、洗いすぎないことで繊維が硬くなりづらくなるというメリットもあるという。
しかし、きれいな体を拭ったバスタオルでも、そのまま置いていたのではニオイが付いたりカビの原因になったりしてしまう。使用したら、1日目は振って風通しの良いところで乾かし、2日目には洗うという方法が現実的なようだ。
遠藤氏ご自身の使い方について聞いたところ、「洗ってあるバスタオルをひとりひとりマイタオルで使い、毎日洗濯しています。タオルは数枚用意していますので、使い回してタオルの洗濯回数を減らすことで洗濯負荷がかからないようにし、長く風合いを楽しんでいます。洗濯後は、必ずパタパタ振ってパイルを起こしてから干しています」とのこと。
バスタオルの洗い方
続いて、バスタオルの洗い方についても伺ってみた。ポイントは、(1)たっぷりの水で洗うこと、(2)洗った後にぬれた状態で"パタパタ"と振り、パイルを逆立たせること、(3)風通しの良いところで陰干しすること、の3点。他の繊維との摩擦を防ぐため、タオルだけで洗うのが本当は理想だという。
毛羽が出やすくなり吸水性も落ちるという理由から、柔軟剤を過度に入れることは薦めていないそうだ。タオルはパイルが立っていればふわふわした肌触りになるため、柔軟剤がなくても十分とのこと。パイルが痛んできたら柔軟剤を入れてやわらかさを楽しむ使い方もある。
ライフスタイルに合わせて選んで
オススメのタオルはあるのかを尋ねたところ、赤ちゃんや高齢者向けのタオルを紹介してもらえた。赤ちゃんの場合は、部屋に干すときに毛羽が飛びにくいものや、半面がガーゼになっているものが良いという。高齢者や長く入院している人にも、毛羽が飛びにくくて扱いやすいものが向いているとのこと。やわらかくて薄いタオルも薦めている。
タオルには大きさの基準もないため、それぞれのライフスタイルに合わせて、自分の使いやすいものを使ってほしいとのこと。ソファカバーとしてタオルを使う人もいるそうだ
タオルソムリエの協力も
最後に、自分に合ったタオルの探し方を尋ねたところ、「タオルを探すときには、タオルソムリエに声をかけてもらえれば提案ができます」と遠藤氏。いろいろなタオルを触って、自分が好きだと思うものを使えばいいという。「一度買ったものを参考に、次はこれを買おうかな、などと考えながら使ってもらえれば」と話してくれた。
何げなく使っているタオルだが、奥深い世界が広がっていた。毎日使うものだけに、お気に入りを見つけて大切に使いたいものだ。
同店の住所は東京都港区南青山5-3-10 FROM-1st 2F 203号室。営業時間は11時~19時30分で、8月第2日曜日、2月第3日曜日、年末年始が休業。