インターワイヤードが運営するネットリサーチのDIMSDRIVEはこのほど、「企業コンプライアンス(法令順守)」についてのアンケートを基にまとめたレポートを公表した。同アンケートは2013年9月6日~20日に実施し、7,708人から回答を得た。内、組織に属して働いている人は、4,549人となる。
コンプライアンス違反の目撃経験は?
「自社従業員のコンプライアンス違反を知っている人(違反事例認知者)」は、22.8%となった。そのうち、実際に「目撃してしまった事がある」という人は、10.8%。また、「自分自身が違反してしまった事がある」という、「コンプライアンス違反経験者」は3.5%であった。
業種別に「違反事例認知者」の割合を見ると、「保険業」と「銀行・証券・商品先物取引業」が最も高く33.9%。以下、「建設業」26.9%、「国家公務」26.6%、「食料品製造業」26.3%と続いた。また、「自分自身が違反」の割合は、「銀行・証券・商品先物取引業」の8.9%が最も高く、「電気・ガス・熱供給・水道業」が8.8%で続いた。
違反を知った時にどう行動?
他の従業員の違反を見聞きした経験がある人に「違反を知った際、あなたはどのような行動に出たか」と尋ねた。「何もしなかった」が43.9%と最も多く、「行動を起こした人」は56.1%と半数強だった。起こした行動については、「直接注意した」が23.3%、「直属の上司などに報告した」が20.0%、「同僚に相談した」が12.5%となった。
男女別に「行動を起こした人の割合」を見ると、「男性」は57.3%、「女性」が52.6%という結果となった。また、「本人に、直接注意」は、男性の方が、「同僚に相談」は女性の方がそれぞれ10ポイント以上高かった。
部長以下の役職別に見ると、「行動を起こした人の割合」は、「一般社員」の44.0%に対し、「部長クラス」では79.3%に上った。「本人に直接注意」は役職が高いほど値が高く、「部長クラス」が41.4%だった。
今後目撃してしまったら?
「今後違反を目撃してしまった際の行動」については、「直接本人に注意できると思う」が25.7%、「本名で組織に報告できると思う」が14.4%となった。合わせて「自分の身元を明かして注意・報告できる」が40.1%であった。一方、「匿名であれば、組織に報告できる」という人は33.7%だった。
男女別に見ると、「行動できる」割合は、「男性」78.6%に対し、「女性」は63.5%だった。また、女性は「本人に直接注意できる」人は13.3%と少なく、4割近くが「匿名であれば」と回答した。
役職が高いほど「本人に直接注意できる」と回答。一方で、一般社員の32.2%が「匿名であっても、報告はできないと思う」と回答した。