阪神電気鉄道と阪急電鉄はこのほど、阪神百貨店梅田本店が入居する大阪神ビルディングと、隣接する新阪急ビルを建て替える「梅田1丁目1番地計画」の工事施行計画を公表した。今年秋頃には両ビルの解体工事に着手し、2022年の竣工をめざす。

完成イメージパース(梅田阪急ビル側から望む)

「梅田1丁目1番地計画ビル」(仮称)周辺図

同計画は、道路をはさんで隣接する2つのビルを取り壊し、新たに「梅田1丁目1番地計画ビル」(仮称)を建設するというもの。現在の両ビル間の道路上空を活用し、一体化したひとつのビルとする。地下3階、地上38階建て(約190m)で、延床面積は約25万7,000平方メートルとされている。

阪神百貨店の広さは建替え後も現在と同程度で、地下2階から地上9階に入居予定。11~38階はオフィスゾーンで、11階には3,000平方メートルのカンファレンスゾーンを設け、ビジネス情報発信や人材交流の場として活用する。低層部分屋上(阪神百貨店屋上)には緑化した屋上広場を整備。オフィスワーカーや来街者向けに開放するほか、災害時には一時避難スペースとしても活用するという。

1期工事では、新阪急ビルと大阪神ビルディング東側の解体、ならびに新ビルの1期部分新築工事を施工。2018年春頃には1期竣工を迎え、百貨店を部分開業する予定。2期工事では大阪神ビルディング西側の解体工事と新ビル2期部分新築工事を実施する。2021年秋頃には2期工事を完了し、百貨店を全面開業する。全体の竣工とオフィス部分の開業は2022年春頃の予定。昨年3月の発表時より1年前倒しとなった。