早めに次の妊娠をしたい! という人もいるが……(写真は本文と関係ありません)

第一子を出産したワーキングママからは、「2人目の出産のタイミングを悩む」という声をよく聞く。35歳を超えている場合は「できる限り早めに」という人も多いだろう。それでは、出産から次の妊娠まではどの程度の期間があいていればいいのだろうか。産婦人科医で性科学者の宋美玄医師に見解を語ってもらった。

「目安としては、『1年半』。それより早いと、早産や出生体重が2500g未満となる低出生体重児のリスクが高くなります」。早産や低出生体重児になると、赤ちゃんは様々な合併症リスクが高まる

また、出産経験者の中には、「一度妊娠したから、次もまたすぐに妊娠するでしょ」と考えている人もいるが、それには何の根拠もない。「2人目不妊というのはあります。出産経験がある35歳未満でも、不妊治療をしてもなかなか妊娠しないといった例は少なくありません」。

さらに、授乳中は月経が止まっていることが多く、妊娠しないと思っている人が多いがこれは実は間違い。「確かに授乳によって排卵は抑制されていますが、全く排卵しないというわけではありません」。つまり、産後の月経再開前であっても、妊娠を望まない場合はもちろんのこと、妊娠を希望する場合も早産や低出生体重児をさけるために、一定期間はしっかりと避妊をする必要があると注意を促した。

宋美玄(そん みひょん)医師

産婦人科女医・性科学者
1976年兵庫県神戸市生まれ。2001年大阪大学医学部医学科を卒業。同年医師免許取得、大阪大学産婦人科入局。2007年川崎医科大学講師就任、2009年イギリス・ロンドン大学病院の胎児超音波部門に留学。
2010年には日本国内の病院にて産婦人科医として従事する傍ら、「女医が教える本当に気持ちいいセックス」を上梓。50万部突破の大ヒットとなる。 2012年には第一子となる女児を出産。現在、フジテレビ「とくダネ!」火曜日レギュラーコメンテーターとしても出演中。