トレンド総研はこのほど、「女性の"擬態化"の実態に関する調査」の結果を発表した。
女性のあり方や嗜好などが多様化している現在、オス化女子、腐女子、枯れ女など、特定の女性たちをカテゴライズした呼称も増え続けている。しかし一方で、こうした自分のあり方や嗜好を隠すために、自分の本来の姿とはそぐわない行動をすることで、自分を"擬態"する女性も少なくないという。同社ではこのことに注目し、こうした現象を女性たちの"擬態化"と名付けた上で、同調査を行った。
調査期間は3月20日。調査対象は、20代~30代女性500名(年代別に均等割り付け)。調査実施機関は、楽天リサーチ。
周囲に隠しているのは、「妄想癖」「オス化女子」「汚部屋女子」「枯れ女」
はじめに、自分自身の趣味、性格、言動などの素の部分について、「普段の生活の中で隠していることはありますか?」と聞いたところ、71%と約7割が「隠していることがある」と回答し、多くの女性が日常的に"擬態化"をしていると推測できる結果が出ている。
そこで、自分のどのような側面について隠しているか、「妄想癖」「オス化女子」「枯れ女」「肉食女子」「汚部屋女子」「腐女子」「オタク趣味」「アイドルファン」「サブカル趣味」のカテゴリに分けて調査を行った。
自分に当てはまるカテゴリのうち、周囲にそれを隠しているものとしては、「妄想癖」(56%)、「オス化女子」(42%)、「汚部屋女子」(35%)、「枯れ女」(33%)などに回答が集まった。さらに、これらのカテゴリのうち、「最も隠していることは何ですか?」と聞いたところ、最多回答は29%と約3人に1人が回答した「妄想癖」。次いで、「汚部屋女子」(19%)、「腐女子」(16%)と、若干の変動がある結果となった。
20代~30代女性の2人に1人が「"擬態"している」と回答
これらの現状について、周囲に隠し続けておくための方法として、自分の"素"ではない言動をとるかどうか= "擬態"をしているかどうかについて聞いたところ、51%と2人に1人が「"擬態"している」と回答。"擬態"をしている理由としては、「まわりからの理解がなさそうな内容だから」(47%)、「自分の対外的なイメージが崩れるから」(44%)、「世間的にあまり支持率が高くない内容だから」(38%)などがあがっている。
約7割が「"擬態"は苦しくない」と回答
「"擬態化"していることを苦しく思うことはありますか?」と聞いたところ、73%と大多数が、「ない」と回答。ほとんどの人は、"擬態化"している内容や、"擬態化"していること自体について、特に苦には感じていないことがわかった。理由としては、「趣味は自分1人で楽しめればよいので、特に苦しいと思ったことはない」(32歳)、「隠していても支障はない」(28歳)などがあげられた。
反対に、苦しく思うことが「ある」と回答した人の理由としては、「たまにはアニメの好きなシーンの話で盛り上がったり、熱く語ったりしたいときがあるから」(32歳)や、「本当の自分じゃない自分を演じ続けなければならないから」(25歳)といった、自分の考えを表立って人に話せないことが主な理由としてあげられている。そのほかには、「隠していることで、相手に嘘をついているような気がするから」(27歳)のような罪悪感や、「世間の常識から外れているような気がするから」(25歳)といった、不安まじりの声もみられる結果となった。