米Facebookが米Oculus VRを買収することで合意したと、両社が3月25日(現地時間)に発表した。買収総額は20億ドル。4億ドルの現金と、2310万株のFacebook普通株(16億ドル)で支払う。買収取引は2014年第2四半期に完了する予定。
Oculus VRは、バーチャルリアリティ用のヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」を開発している。Oculus Riftは広い視野角でバーチャルな世界に没入できるユーザー体験を特長としている。2012年夏にクラウドファンディングKickstarterにおいて25万ドルの目標額で244万ドルを集め、北米最大のゲームカンファレンスE3で開発版が数々の賞を獲得して話題になった。3月19日に製品に近い開発キット第2版「Oculus Rift Development Kit 2 (DK2)」を発表しており、今年のE3(6月10日-12日)で製品版の披露が期待されている。
Facebookは「ゲームを超えたバーチャルリアリティ技術のアプリケーションが発生期を迎え、いくつかの産業ではすでに技術の検証が進められている。FacebookはOculusの長所をゲームから、コミュニケーションやメディア、エンターテインメント、教育、その他の分野へと垂直展開させる計画だ」としている。
Oculusは今後もカリフォルニア州アーバインを本拠として、引き続きOculus Riftの開発を進める。