日本政策金融公庫は24日、2013年下半期農業景況調査の結果を発表した。それによると、農業経営における再生可能エネルギーの利用に高い期待があることがわかった。

同調査は、2014年1月に郵送にて行われ、同社の融資先6,937団体から有効回答を得た。

再生可能エネルギーの導入について尋ねたところ、「導入済」は11.6%、「検討中」は10.2%となり、農業経営において再生可能エネルギーの活用が進んでいることが判明。また、「関心がある」も57.3%と、「導入済」「検討中」と合わせて約8割に達し、コスト削減策として再生可能エネルギー導入の可能性を探る層が多いことがわかった。

「導入済」と「検討中」の合計を地域別に見ると、年平均日射量が多いと考えられる九州が33.5%でトップ。営農類型別では、ブロイラーが35.8%で最多となった一方、稲作は16.6%と全国平均(21.8%)を下回った。

再生可能エネルギーの導入について(全体)(出典:日本政策金融公庫Webサイト)

「導入済」「検討中」「関心がある」と答えた層に、そのエネルギー種別を聞くと、太陽光が91.2%と圧倒的に多く、以下、風力が24.9%、バイオマスが23.0%、水力が15.3%と続いた。

地域別に見ると、風力は年間平均風速が強い地域が多い東北(33.6%)、北海道(29.6%)で目立った。営農類型別では、太陽光は全業種で8割~9割となり、特に茶(97.0%)、畑作(95.0%)で高かった。