クリエーターの箭内道彦氏、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹、タレントの小島慶子がこのほど、都内で行われた、WOWOWの特集企画「あなたが選ぶ!ノンフィクションW」の収録に参加した。

「あなたが選ぶ!ノンフィクションW」の収録に参加したピースの又吉直樹、箭内道彦(左から)

同企画は、昨年放送されたオリジナルドキュメンタリー番組『ノンフィクションW』44作品の中から人気の高かった作品を、ナビゲーターの箭内とゲストの又吉、小島のトークコーナーを交えて再放送するもの。「ヘプバーンが本当に伝えたかったこと~妖精はなぜ銀幕を去ったのか~」を皮切りに、「六百年の『今』を舞う~狂言師・野村萬斎」、「映画で国境を越える日~映像作家・ヤン ヨンヒという生き方~」、「高畑勲、『かぐや姫の物語』をつくる。ジブリ第7スタジオ、933日の伝説」(前編・後編)を、4月4日から5月2日までの毎週金曜(22:00~)に放送する。

収録後、報道陣の取材に応じた箭内氏は、「ドキュメンタリーが好きな者同士で話せて楽しかった。それぞれの感じ方の違いを楽しめるジャンルだと改めて感じた」とスタジオトークを振り返り、又吉は「2人の話を聞いて、『そういう風に見てたんだ』と面白さが増した。作品は1対1で向き合うことが多いけど、人と話すのもたまには必要ですね」と刺激を受けた様子。何度か共演経験のある2人だが、又吉は「箭内さんとしゃべってると開けたことがないところを引き出されて、『俺こんなこと考えてたんや』っていう瞬間がある」と打ち明けた。

スタジオトークには、第85回アカデミー賞外国語賞日本代表作に選ばれた映画「かぞくのくに」を手掛けたヤン ヨンヒ監督も登場し、箭内氏は「ズシンときました。日本人は他人を否定しがちだけど、受け入れることが描かれていて感動した」と語り、又吉も「現実で出来なかったことをフィクションの中でやるという言葉にハッとした」と感銘を受けた様子。また、自身の作品にもドキュメンタリーの要素を入れるという箭内氏は、ドキュメンタリーについて「世の中に嘘とか騙すことがあるから、本当のことを求めているんじゃないか」と熱弁し、又吉は「スペシャルじゃない人の生活を追うと面白そう。根源的なものが見えるんじゃないかな」と語っていた。