俳優の中井貴一が主演を務める、人気作家・浅田次郎原作映画『柘榴坂(ざくろざか)の仇討(あだうち)』(2014年9月公開)の追加キャストが19日、発表され、高嶋政宏、真飛聖、吉田栄作、近江陽一郎、堂珍嘉邦、藤竜也が出演することが明らかになった。
『柘榴坂の仇討』は、2004年に発表された浅田次郎の短編集『五郎治殿御始末』の中でも名作と言われている一編。敬愛する主君、大老・井伊直弼を桜田門外にて失った彦根藩士・志村金吾は、ひそかに仇討の命を受け、敵を探す旅に出る。13年がたち、仇討が政府に禁じられる中、金吾はついに最後の仇の一人、車引きの直吉として名を変え生き永らえていた佐橋十兵衛を探し出す。金吾を乗せた直吉の車は、雪の降り積もる柘榴坂に向かうが…。
主人公の志村金吾を中井貴一、佐橋十兵衛(直吉)を阿部寛、金吾の妻・セツを広末涼子、大老・井伊直弼を中村吉右衛門が演じることが先日発表されたのに続き、このたび新キャストが明らかに。大政奉還後に邏卒(巡査)になる幕臣で金吾の親友・内藤新之助役に高嶋政宏、阿部扮する車引き・直吉に慕う子持ちの寡婦・マサ役に真飛聖が決定。そして、新聞記者・財部豊穂役は吉田栄作、金吾の弟・志村覚馬役は近江陽一郎、大工の稲葉修衛門役は活動休止中のデュオ・CHEMISTRYの堂珍嘉邦が、さらに、元評定所御留役で、司法省に勤めた後、非職警部となった秋元和衛役は、藤竜也が演じる。
監督は、『振り返れば奴がいる』『やまとなでしこ』『救命病棟24時』など数々の人気ドラマや、映画『沈まぬ太陽』『夜明けの街で』などを手がける若松節朗氏。撮影は、1月5日にクランクインし、2月末にクランクアップ。京都、滋賀、広島などで行われた。