インドネシア調査サービス「エスノグラフ」を提供するJQは3月18日、ジャカルタに住む中間所得家庭の100人の女性(100世帯)を対象に、「国内外によるハラル意識の変化」「調味料の利用実態」に関する調査結果を発表した。
飲食店や宿泊施設で食事をするときにハラルを意識しますか?(インドネシア国内) |
「ハラル」とは
「ハラル」とはイスラムの教えで許された「健全な商品や活動」で、インドネシアではハラルに沿った独自の食慣習が存在している。豚肉やアルコールのほか、ハラルとして宗教上許された食材以外は口にすることを禁じられている。また、ハラルの認証を受けた商品などには「ハラルマーク」が付与される。
半数が豚・アルコールなしが利用条件
まず、飲食店や宿泊施設での食事の際にハラルを意識するか聞いたところ、インドネシア国内・海外ともに9割以上が「常に意識する」と回答した。国内38%、海外19%が飲食店や宿泊施設には「必ずハラルマークが必要」と回答している。
ハラルマークがなくても入って良いと思う飲食店や宿泊施設の条件について聞くと、国内では「豚・アルコールが材料で使われていないこと」が最も多く50%。海外では「豚・アルコールが調理・材料で使われていないこと」が31%で最多となった。
商品購入時のハラル意識についても、国内・海外ともに8~9割が「常に意識する」と回答。国内37%、海外22%が「必ずハラルマークが必要」と答えた。ハラルマークを確認しなくても良いと思う商品の条件については、国内・海外ともに「調理法、材料でハラルが守られていること」が最も多かった。
人気調味料メーカー3位は「味の素」
次に、ふだん使用している調味料について尋ねたところ、最も多かったのは「風味調味料」で約8割が回答した。2位は「甘口醤油」、3位「シーズニング(揚げ物)」となっている。3位の「揚げ物用シーズニング」は、揚げ物料理が多いインドネシアならではの特徴といえる。
また、使用している調味料メーカーについて尋ねると、1位は風味調味料のブランド「Royco」や甘口醤油の「BANG」を保有している「ユニリーバ」となった。2位はオリジナル風味調味料「Masako」を展開している「味の素」、3位は「インドフード」という結果になった。