オンライン家計簿「Zaim」を運営するZaimは19日、2014年4月の消費税率改定を前に、節約上手と節約下手を対象に実施した節約に関する意識調査の結果を発表した。両者に見られる違いを検証したところ、「節約初期の行動の違い」「節約に対する意識の違い」という2点において、それぞれに傾向的な特徴があることがわかった。

まず、事前調査において1,330人を対象に節約意識の有無を尋ねたところ、84.2%が節約を意識していると回答。同じ1,330人のうち、消費増税を機に「節約意識がより高まる」と答えた人は62.0%で、関心の高さがうかがえる。

今回の調査では節約を意識している人のうち、節約が上手くいっている人(=節約上手)200人と、節約が上手くいっていない人(=節約下手)200人を抽出。これらの節約経験者を対象に、お金の出入りが"見える"だけでも、"何もしない"時に比べて節約効果があると思うかと聞くと、86.2%が「節約効果があると思う」(「かなり節約効果があると思う」46.9%、「やや節約効果がある」39.3%)と答えた。

お金の出入りが"見える"だけでも、"何もしない"ときに比べて節約効果があると思いますか?(節約経験者400人)

さらに、節約上手200人に絞って見ると、「節約効果があると思う」とした割合は89.5%に上昇。このうち、「かなり節約効果があると思う」の割合は58.0%と節約経験者の平均より11.1ポイントも高く、節約上手が「お金の出入り"見える化"」の効果をより強く実感していることが判明した。

お金の出入りが"見える"だけでも、"何もしない"ときに比べて節約効果があると思いますか?(節約上手200人)

節約を始める際にまず何を行うべきかと問うと、節約上手は「お金の出入りを把握する」が67.0%、食費を抑えるなどの「具体的な消費行動の見直し」が33.0%。一方、節約下手は「お金の出入りを把握する」が50.0%、「具体的な消費行動の見直し」が50.0%とちょうど半数に分かれ、初動にそれぞれ特徴があることが確認された。

節約を始める際にはまず最初に何を行うべきだと思いますか?

節約するにあたり心がけていることについては、これまでの質問同様に、節約上手も節約下手も1位は「お金の出入りを把握する」(節約上手63.5%、節約下手62.0%)となった。

あなたが節約するにあたり心がけていることは何ですか?

しかし、その他の項目を見ると、「支出はメリハリをつけて、適度に抑える」は節約上手が56.5%、節約下手が44.5%で、差は12ポイント。「目標をイメージして節約のモチベーションを保つ」は節約上手が26.0%、節約下手が17.5%で、差は8.5ポイント。「お金のかかる活動を極力控える」は節約上手が54.0%、節約下手が61.5%で、差は7.5ポイント。「買い物を我慢して支出を切詰める」は節約上手が26.5%、節約下手が38.5%で、差は12ポイントなど、両者に差が出た。

節約上手と節約下手における節約の「初動」と「意識」の違い

これらの結果から、相対比較においては、節約上手が「メリハリ、適度な気持ちの余裕、前向きなモチベーション」といった"前向きながら気持ちのゆとりを含む要素"が比較的高かったのに対し、節約下手は「切り詰め、我慢、気合い」といった"自分を追い込み精神的ストレスに繋がりやすい要素"が高いことがわかった。

調査期間は2014年2月28日~3月3日、調査方法はインターネット。調査対象は節約経験がある20~50代の男女400人(1,330人から抽出)。

なお、Zaimはオンラインで場所や時間を問わず簡単に入力できる家計簿サービスを提供し、お金の出入り「見える化」をサポートしている。2013年4月にはレシート読取り機能を、2014年2月には銀行口座の入出金記録やクレジットカード利用記録を自動取得・家計簿反映する機能を追加。2014年4月末までは、消費税が8%に引き上げられると月の負担がいくら増えるのか試算できるサービスも提供している。

「Zaim」レシート読取り機能

「Zaim」金融機関の入出記録を反映

「Zaim」消費税8%で増える負担額を試算

家計簿サービスは、iPhone・iPad・Android・Webに対応。料金は無料。同社は増税後の家計管理もサポートしていくとしている。