生活の礎として非常に重要なのが住居。その質が悪ければ、生活そのものがストレスの多いものになってしまいますから、慎重に選ぶことがとても大切です。とはいえ、それでも思わぬトラブルに見舞われることはあります。そこで、日本に住む20人の外国人に、日本人の住宅で遭遇したトラブルについて聞いてみました。

■部屋を借りる時に保証人が必要で、なかなか頼みにくいので困りました(ロシア/20代後半/女性)

■保証人がないとアパートを賃借できない(アメリカ/30代後半/男性)

大家さんとしては家賃を滞納されると困る……。というわけで、滞納があった際に家賃の支払いを要求できる連帯保証人をたてることが契約条件となっている物件は多いですよね。海外では滞納があった場合はどうするのでしょう。

■日本の住居が(冬は)思ったよりずっと寒かった。セントラルヒーティングを探したが見つからず、困った(オランダ/30代前半/男性)

■冬はよく壁にカビが発生する(タイ/30代後半/女性)

■北海道で水管が凍結した時(ペルー/40代前半/女性)

冬場起こりがちなトラブルです。セントラルヒーティングがないこともさることながら、湿度の高い日本では風通しの良さも重要ですので、住居の気密性がヨーロッパの住居に比べて低いのかもしれません。冬場のカビは結露が原因でしょうか。

■家にたくさんの虫がいて、文句を言いました(ギリシャ/30代前半/男性)

虫って、まさかあの黒くて走るのが早くて頭文字はGな虫でしょうか……。夏場には大きな問題になりそうですね。

■日本式のドア(シリア/30代前半/男性)

■和室で、部屋と部屋の間に低い天井の壁があって、頭がぶつかる(マリ/30代前半/男性)

構造に不慣れなために起こったトラブル。古い住居では天井の梁(はり)が低い位置にあることもあるのかも。

■ゴミの分別(イラン/20代前半/女性)

自治体によって分別の仕方が違ったりしますから、引っ越すたびに一悶着(もんちゃく)、ということもありそうです。

■最初に住んだ寮では、毛布は別で注文し、料金を支払わないと毛布をもらえない制度がありました。エアコンも同じようなシステムで、「エアコン契約」みたいな書類をサインし料金を払わなければエアコンをつけることができません。毛布を頼みましたが、1週間以上が経っても毛布が配達せず、夜は寒くて眠れなかったことがありました。4月の初旬に入っていても寒かったですよ(ブラジル/30代後半/男性)

住居自体ではなく、運営者に問題があるケース。エアコンも毛布もなければ、春になってもさぞ寒かっただろうと想像できます。たとえ1週間でも寒くて眠れないのは辛かったでしょうね。

■騒音(自宅前の駐車場で、車のドアの開閉音や数人の笑い声や話し声が大き過ぎること)(ドイツ/30代後半/男性)

■壁が薄くて遮音効果が良くない(台湾/40代前半/男性)

人が生活していれば何かしら物音が聞こえるものですが、入居前に住居を下見した時に隣人が留守だったりすると、その騒音がどのくらいのものなのかなかなか気づかないものです。

■家の窓ガラスが割られたこと(チュニジア/40代後半/男性)

■隣人は酔っ払いです(インドネシア/40代前半/女性)

ご近所の環境が時には深刻な問題になることも。実際にどんな人が近所に住んでいるかまではそう簡単には調べられませんから、こればっかりは運に任せるしかないのでしょうか……。

これからひとり暮らしで新生活をスタートする学生さんや新社会人も多いこの季節。こんな住居系トラブルは他人事ではなく、身近な問題になる可能性もあります。ストレスのない楽しい暮らしのためにも、住居はじっくり選びたいものですね。