Mozillaは14日 (米国時間)、Windows 8 Modern UIに最適化したWindows 8タッチ版(Metroスタイル版)「Firefox」の正式版リリースを断念すると発表した。
MozillaはMetroスタイルがWebに大きな影響を及ぼす存在になると予想して、2012年後半にMetroスタイル版チームを立ち上げた。しかしながら、開発版のテスターはデスクトップ版が数百万人であるのに対して、Metroスタイル版はアクティブデイリーユーザー数が1000人を超えることはなかった。
「(開発は順調に進んでおり)リリースは可能だが、ユーザー環境でのテストデータを十分に収集することはできない。このままリリースすれば、多くのバグが見つかると予想されるため、エンジニアリングやデザイン、品質保証に多くのリソースを割り当てなければならない」とFirefox担当バイスプレジデントのJohnathan Nightingale氏。現在Mozillaが進めているプロジェクトへのリソースの割り振りを検討し、Metroスタイル版の開発中止を決めた。Windows 8との関わりは弱まるが、「現状でわれわれのユーザーがわずかな関心しか示していないプラットフォームに投資するコストに比べたら、開発再開時に急いで遅れを取り戻さなければならないリスクの方が軽い」としている。