資産運用やリタイア後の年金受取りも
就職、結婚、子育て、住宅の購入など、現役時代はさまざまなライフイベントが目白押しです。銀行との付き合いは給料の受取りや、公共料金の引落としなどではじまることが多いですが、お互い、それまで以上に真剣に向き合うことになるのが住宅ローンの契約をするときでしょう。金額も大きく、返済期間も一般的には最長で35年の長期にわたります。
家族での充実した時間が流れ、無事に住宅ローンの返済が終わる頃、銀行口座で受取るのは、給料から年金に変わりそうです。仕事では現役を退いても、銀行との付き合いは、まだまだ続いていきます。
こういった銀行との付き合いは、預金通帳に記載されます。普通預金と定期預金をセットにした総合口座にしておくと便利。インターネットバンキングの契約をすれば、ウェブ上でも取引履歴の確認や振込・振替などの取引をすることができます。
さて、これらの決済、預金、借入は銀行の典型的なサービスですが、これ以外にも取扱っているものがあります。中でも1998年から銀行での販売が始まった投資信託は、銀行が扱う商品として定着してきました。貯蓄の一部を投資信託に振り向けて資産運用を行う人が増えています。
銀行で保険にも入れる
金融機関はその種類ごとに取扱う商品が違います。金融の自由化により、その垣根が低くなってきています。銀行では、自前のサービスである預金や借入に加えて、前述の投資信託や保険も取扱えるようになりました。
現在、銀行で入れる保険として、生命保険分野では、個人年金、終身保険、医療保険など、損害保険分野では海外旅行保険などがあります。銀行では、保険そのものを作ることはできないので、各保険会社の商品を媒体や代理で募集する形をとっています。保険商品の品揃えは銀行により異なります。口座のある銀行で、どんな保険を扱っているのか、確認してみるといいですね。どのような保険が適切かは家族の状況や年齢などにより違ってきます。保険専門のスタッフを配置している銀行もありますから、自分に合う保険があれば、銀行は保険加入の窓口の候補となります。
いかがですか? 給料や年金の受取りはもちろん、支払い、借入、資産運用から保険の加入まで、必要な時期に応じて、さまざまなサービスを利用することができるのです。
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<著者プロフィール>
ファイナンシャルプランナー 坂本綾子
20年を超える取材記者としての経験を生かして、生活者向けの金融・経済記事の執筆、家計相談、セミナー講師を行っている。著書『お金の教科書』全7巻(学研教育出版)、セミナー『子育て力のあるお金の貯め方、使い方』『小さな消費者へのお金の教育』など。