俳優の浅野忠信が、連続テレビ小説『カーネーション』や映画『ジョゼと虎と魚たち』などで知られる脚本家の渡辺あや氏が執筆するドラマ『ロング・グッドバイ』(NHK総合 毎週土曜21:00~21:58)で主演を務める。綾野剛、小雪、古田新太らも出演し、4月19日より5週連続で放送される。

連続ドラマ初主演となる俳優の浅野忠信

ハードボイルド小説の名作と呼ばれるレイモンド・チャンドラーの『ロング・グッドバイ』をドラマ化した本作は、「真の友情とは何か」「喪失と再生の時代の生き方」など、普遍的なテーマを描いた作品。連続テレビ小説『カーネーション』や映画『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』などで知られる渡辺あや氏が脚本を担当し、浅野忠信、綾野剛、小雪、古田新太、冨永愛、太田莉菜、柄本明らが出演する。

「主人公・増沢磐二の姿を通して、日々闘いながら生きている世の男性たちにエールを送りたい」という城谷厚司プロデューサーは、「(原作の)登場人物の魅力を描き切り、物語に普遍性を与え、かつ日本を舞台としたエンターテイメントとして再構築できるのは渡辺あやさんをおいてほかにはいない」と、脚本を担当した渡辺氏についてコメント。

渡辺氏は「原作の主人公フィリップ・マーロウは、1950年代を生きるアメリカの中年男です。ところが、彼にそなわる魅力や美質は、日本においても古くから尊ばれているようなものととても似ていて、増沢磐二として生まれ変わらせるのに、ほとんどなんの苦労も要しませんでした」と振り返り、「本当の"カッコよさ"というのは、どの時代、どの国においてもわりと通じるものなのかもしれません」と話している。

なお、物語の舞台は1950年代半ばの東京。女優の原田志津香(太田莉菜)の夫・保(綾野剛)は、妻殺しの容疑をかけられ自殺。保の親友で私立探偵の増沢磐二(浅野忠信)は、彼の死に疑問を抱くが、時の権力者でメディア王でもある原田平蔵(柄本明)の手でもみ消される。その後、別の事件で原田家の隣人たちと関わるようになった磐二は、小説家の上井戸譲治(古田新太)や出版社の編集者(田口トモロヲ)、志津香の姉(冨永愛)などを巻き込みながら、事件の核心を握る亜以子(小雪)にたどり着く。事件は決着したかに見えたのだが…。