就職や転勤、入学など、春からの新生活に合わせて引越しをする人も多いだろう。引越しの際に見直したいもののひとつがインターネット環境だ。自宅でパソコンを利用する際にはインターネット環境は必須だが、光ファイバーなどの固定回線の場合、回線工事が必要となるため、引越し直後にはインターネットを利用できないことがある。

そこで検討したいのが、高速モバイル通信サービスの「WiMAX」だ。WiMAXであれば引越し直後から利用できるのはもちろん、他のモバイル通信サービスのような月間7GBの制限もないため、固定回線代わりに利用することが可能だ。本稿では、WiMAXおよび新しく始まった「WiMAX 2+」のサービス内容や特徴、WiMAX利用者による活用例などを紹介していきたい。

高速モバイル通信サービスの「WiMAX」は新生活にも便利?

新生活で見直したいもの1位は「インターネット」

イードが2月26日に公表した「新生活のインターネットに関する意識調査」では、新生活(引越し)にあたって見直したいものなどを尋ねている。同調査の結果によれば、新生活にあたって見直したいものとして1位になったのは「インターネット(回線事業者、プロバイダ)」(49.0%)で、「新聞社」(28.0%)、「CS放送・CATV等の有料放送」(26.6%)などをおさえ、3年連続で1位となった。

また、今後利用したいインターネット回線を聞いた質問では、「モバイルデータ通信」(33.8%)が「固定回線」(30.8%)を上回って1位となり、モバイルデータ通信の中でも最も利用したいサービスは「WiMAX」(24.6%)で、「EMOBILE 4G」(13.6%)などを上回ったという。

新生活のインターネットに関する意識調査。WiMAXが今後利用したいモバイル通信サービスで首位に。今後利用したいインターネット回線ではモバイルデータ通信がトップとなった

同調査の結果からも、引越しの際にインターネット回線を見直す人が多く、WiMAXなどのモバイルデータ通信への乗り換えが選択肢になっていることがわかる。それでは、WiMAXについて詳しく見ていこう。

高速モバイル通信サービス「WiMAX」「WiMAX 2+」とは?

Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14

WiMAXおよびWiMAX 2+は、UQコミュニケーションズが提供する高速モバイル通信サービス。通信速度の理論値は、WiMAXが下り最大40Mbps/上り最大15.4Mbps、WiMAX 2+が下り最大110Mbps/上り最大10Mbps。

同社の最新モバイルルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」では、従来のWiMAXに加えて、2013年10月から提供開始されたWiMAX 2+、さらにKDDIの「au 4G LTE」という3種類の高速通信に対応しており、3つの通信モードを切り替えて利用可能だ。

通信モードは、標準モードのハイスピードモード(WiMAX/WiMAX 2+)、ノーリミットモード(WiMAX)、ハイスピードプラスエリアモード(WiMAX 2+/au 4G LTE)の3種類。ハイスピードモードは下り最大110MbpsのWiMAX 2+で通信できること、ノーリミットモードは速度制限のないWiMAXが使い放題で利用できることが特長。また、ハイスピードプラスエリアモードは、800MHz帯でつながりやすいau 4G LTEを利用できるモードとなっている。

ハイスピードモードおよびノーリミットモードで運用する場合、2年契約の「UQ Flat ツープラス」プランは、基本使用料が4,196円(以下、金額はすべて税抜)で、「おトク割」により最大25カ月間500円/月が割引され、月額3,696円の定額でWiMAXとWiMAX 2+を使い放題で利用できる。

また、au 4G LTEも利用する場合は、ハイスピードプラスエリアモードを設定した月だけ、「LTEオプション」のオプション料金として1,005円/月が必要となる。なお、キャンペーンにより、2014年5月まではLTEオプションを無料で利用可能だ。

新生活でWiMAXを選ぶメリット

新生活のインターネット回線としてWiMAXを選ぶ最大のメリットは、引越し直後から利用できることだろう。光ファイバーなどの固定回線の場合、回線工事が必要となるため、申し込んでから実際に利用できるまで数週間から1カ月近くかかることも珍しくない。しかし、Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14をはじめとするWiMAXのモバイルルーターをすでに利用していれば、ルーターの電源を入れるだけで即座にインターネットに接続可能だ。

もちろん、モバイルルーターであれば、持ち運んで利用することもできるので、外でパソコンやタブレットなどを使いたいときにも便利だ。カフェで仕事や勉強をするときや、出張先のホテルなどでも活用できるだろう。

また、各社のモバイルデータ通信の中でも、WiMAXは速度制限がなく、定額で使い放題というのが特長だ。イー・モバイルの「EMOBILE 4G」やNTTドコモの「Xi」などのモバイルデータ通信サービスでは、月間7GBの通信量の上限が設けられており、上限を超えると通信速度が低速に制限され、速度制限の解除には追加費用が必要だ。しかし、WiMAXでは月間7GBの制限なく、下り最大110Mbpsの高速通信を月額3,696円の定額で使い放題で利用可能だ。

また、携帯各社のLTE対応スマートフォンでは、テザリング機能を利用してモバイルルーターのように使うことも可能だが、スマートフォンのデータ通信においても、モバイルルーターと同様に月額7GBの制限がある。その上、テザリングはスマートフォンのバッテリーを大量に消費することにも注意が必要だ。外出先でパソコンを使う機会が多い人であれば、スマートフォンで快適に通話や通信をするためにも、WiMAXなどのモバイルルーターの利用を検討したほうが良いだろう。

なお、auのスマートフォンを使っている場合は、WiMAXのモバイルルーターとセットで使うことで「auスマートバリューmine」を利用でき、スマートフォンの利用料金が最大934円/月割引されるため、とくにおすすめだ。UQ Flat ツープラスの2年契約または4年契約の場合に適用され、それぞれ最大2年間または4年間の割引を受けられる。

WiMAXの活用例

すでにWiMAX/WiMAX 2+を利用しているユーザーの声を聞くために、マイナビニュース会員からWiMAXの利用者を探し、取材を行った。

間もなく社会人2年目に突入する男性会社員のFさんは、昨年4月に就職するのを機に引越し、一人暮らしを開始したという。自宅には固定回線を引かず、パソコンをインターネットに接続するときは当初、スマートフォンのテザリングを利用していたというFさん。しかし、「月間7GBの制限を気にしすぎて、ネットを思う存分使えなかった」とのこと。

昨年10月末にWiMAX 2+が提供開始されたのを機に、Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14を購入してWiMAXに加入。いまではWiMAX/WiMAX 2+の高速通信で思いっ切りネットを楽しめており、さらにWi-Fiタブレットも購入し、通勤時などに大画面でアプリやゲームを楽しんでいるという。「固定回線を引くのはもったいない気がするが、とはいえスマートフォンのテザリングに頼るのは月間7GBの制限があるため心配……」といったFさんのような人には、自宅でも外でも使い放題で利用できるWiMAXは最適なサービスと言えそうだ。

WiMAX通信に加え、下り最大110MbpsのWiMAX 2+を月額料金3,696円の定額で使い放題で利用でき、自宅でも外出先でも思う存分インターネットを楽しめるWiMAX。この機会に、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。