春はすぐそこ! 新しい季節だからこそ、お財布を上手に使って貯まる生活を始めてみませんか? ベストセラー『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』の著者で、700人以上のビジネスパーソンの財布を見てきた税理士の亀田潤一郎さんに、貯まるお財布の作り方を伺いました。
その1)「財布の年収200倍の法則」
税理士の亀田さんは仕事柄、数多くの社長と会う機会があり、社長の財布を目にすることも頻繁にあります。たくさんの社長とその財布を見てきて、亀田さん自身が導き出したのが、「年収200倍の法則」です。
つまり、「財布の購入価格×200」=年収ということです。例えば、2万円の財布を使っている人ならその人の年収は400万円、3万円の財布を使っている人ならその人の年収は600万円。「年収は財布の力に引っ張られることがある」ということは、知っておいて損はない情報です。
その2)「財布のワンディ・クリアリング」をする
「お金にあまり好かれていない人の財布は、例外なく太っています」と、亀田さん。そこで亀田さんが心がけているのは、一日の終わりに必ず財布をチェックし、中身を整理する習慣です。名付けて「財布のワンディ・クリアリング」。
いらないレシートやポイントカードは捨て、必要な領収書類は別の専用ファイルへ移します。お札の向きや順番がズレていたらそろえ直します。小銭をチェックし、500円玉は「500円玉貯金専用」の貯金箱へ、1円玉と5円玉は募金用のペットボトルに入れます。最後に柔らかい布で財布をサッと拭いたら、ワンディ・クリアリングは終了です。
その3)財布に5,000円札をなるべくたくさん入れておく
亀田さんはお札の向きをそろえ、奥に1万円札、次に5,000円札、手前に1,000円札、という順番で財布の中に収納しています。さらに、5,000円札の枚数が一番多くなるようにも心がけています。
「私にとって1万円札は“大将”。最前線に立っていたのではすぐに崩されてしまいます。そこで家来の5,000円札を手前に配置し、踏ん張ってもらっているのです」。お札の向きや順番をそろえておくのは、“お金の見える化”という意味合いもあります。今、自分が何枚の紙幣を持っているか?を把握することは、「お金の使い方をコントロールする力」につながるのです。
その4)500円玉は専用の貯金箱に入れる
「貯金の一番の近道は、システマチックにやることなんですよ」と亀田さん。ワンディ・クリアリングの時に500円玉を見つけたら、自動的に貯金箱に入れる。ただそれだけのことで、今、この瞬間から貯金が始められます。
最初は50円玉貯金からスタートした亀田さんですが、税理士になった時に500円玉貯金に“昇格”させたそうです。「私はこれでハワイ旅行にも行きましたし、時計も買いました」。お金を確実に貯めたいのなら、たまにはご褒美も必要です。でも、そのご褒美を感情に流されるままに買うのではなく、簡単なルールの下、自動的に貯まっているお金で買うのがポイントです。
いかがでしたでしょうか? すぐに着手できそうなことばかりですが、実は筆者自身、亀田さん流「お財布の作り方」を実践して1年。昨年度の年収は、前年比の1.5倍になったこと、最後にご報告しておきます。
プロフィール : 亀田 潤一郎(かめだ じゅんいちろう)
学生時代、中小企業の経営者だった父の会社が倒産し、その悲劇を目の当たりにする。 一時はホームレスでうつ病になるも、「中小企業の経営者をお金の苦労から守りたい」という使命感から、苦節10年を経て税理士の道へ。数々の経営者と付き合う中で、「稼ぐ社長の財布の使い方」にいくつもの共通点があることを発見し、それを自ら実践し始めたところ年収が飛躍的に向上。「財布は人生を変える最高のツール」という確信を携えて、「社長の財布」を守るべく日々奔走している。著書に26万部突破の『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』(サンマーク出版)と、『通帳は4つに分けなさい』(経済界)がある。
筆者プロフィール : 楢戸 ひかる(ならと ひかる)
1969年生まれ 大手商社勤務を経てフリーライターへ。中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。家事生活をブログ「家事マニア」にて毎週火曜日に更新中。