数多くの候補から自分好みのものを選択できるAndroidデバイス。高度なカスタマイズが可能なことも魅力であり強みです。しかし、その反面、わかりにくさを指摘されることもあります。ここではそんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「どうしてパケット使用量が7GBを超えると通信制限されるの?」という質問に答えます。

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ユーザにとっては機能の豊富さで魅力のスマートフォンですが、携帯電話会社にとっては扱いが難しい商品といえます。端末の買い換え需要は大幅に増したものの、アプリの供給ルートがオープン化されるなど従来の垂直統合モデルが崩れ、採算面がシビアになりました。その一方、データ通信量は従来型携帯電話(フィーチャーフォン)の4倍ともいわれるほど増大し、高速性も求められます。

通信設備にも大きな影響があります。端末メーカーと携帯電話会社が協力して端末開発を進めるフィーチャーフォンの場合、設備投資計画を踏まえたうえで端末の仕様が決まるため、インフラに過度の負担が生じる心配はありません。しかし、スマートフォンは端末メーカー主導に近い部分が多く、携帯電話各社は第4世代(4G)の通信設備を当初計画より前倒しして導入することになりました。

さらに、スマートフォンではアプリ/サービスが携帯電話会社の計画とは関係なく進化します。プッシュ通知のような頻繁にトラフィックを発生させるアプリが増え、YouTubeのようにデータ量が大きい動画を扱うアプリも人気を集めています。パソコンの通信インターフェイス代わりとなる「テザリング」も、一般的なサービスとなりました。まさにデータ通信量は増える一方ですが、より高速/大容量の次世代基地局へと移行するには多額の設備投資が必要になります。

そのような事情から、"データ通信を使いすぎる"ユーザは携帯電話会社にとって悩ましい存在です。放置すれば他の利用者の通信を圧迫しかねず、かといってごく少数のユーザのために通信設備を増強するわけにもいきませんから、1ヶ月累計のデータ通信量が7GBを超えたユーザには速度制限を課する、という「7GB制限」を導入したわけです。7GBという量が妥当かどうかは意見の分かれるところですが、高速/大容量な次世代ネットワーク網への移行が進めば、この7GB制限も見直されるかもしれません。

テザリングのように大量のデータ転送を伴うサービスが増加しているなか、携帯電話各社は帯域保護のため「7GB制限」などの対策を打ち出さざるをえないのが現状です

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