大阪府吹田市の国立民族学博物館(みんぱく)は、本館の東アジア展示を3月20日からリニューアルして公開する。
朝鮮半島や日本の歴史を知る
国立民族学博物館(みんぱく)は1974年に創設し、1977年11月に開館。文化人類学・民族学に関する調査・研究や、民族資料の収集・整理・公開を行い、世界の諸民族の社会と文化に関する情報を人々に提供し、諸民族についての認識と理解を深めることを目的としている。
今回リニューアルするのは、朝鮮半島の文化、中国地域の文化、日本の文化「沖縄のくらし」「多みんぞくニホン」の各展示。「朝鮮半島の文化」では、東シベリアや中国など外部の民族から影響を受けつつ育んできた文化の歴史的な重なりや躍動性を、精神世界、衣食住、あそびと知をテーマに紹介する。
「中国地域の文化」では、多様な生活環境から生みだされた様々な民族の文化を、歴史や地域性をふまえて、生業や装い、楽器、住居、工芸、宗教と文字、漢族の婚礼や祖先祭祀、台湾の原住民族、華僑・華人をテーマに紹介する。
「日本の文化『沖縄のくらし』」は、琉球王国としての独立国家の歴史、第2次世界大戦やアメリカによる統治、日本への復帰という転換期を数多く乗り越え、日本本土や中国、東南アジアやアメリカなど、多くの地域文化の影響を受けながら独自の文化を育んできた沖縄の生活文化を紹介する。
「日本の文化『多みんぞくニホン』」では、ふだん日本社会での生活に適応しながらも自国の文化やことばを継承し、多様化、活性化に貢献している外国出身者の存在について紹介する。
また同館では、東アジアの文化をより実感できるよう新展示に関連したイベントを多数開催する。イベントとし、みんぱくゼミナールや研究公演、みんぱく映画会、みんぱくウィークエンド・サロン、展示場クイズ「みんぱQ」などを予定している。
開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)、休館日は毎週水曜日(水曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)。観覧料は、一般/420円、高校・大学生/250円、小・中学生/110円。