日産自動車はこのほど、液晶モニターとルームミラーとを任意に切り替えることを世界で初めて可能にしたという、「スマート・ルームミラー」を開発したと発表した。また、3月4日から開催される『第84回ジュネーブ国際モーターショー』(一般公開は3月6日~16日)に、同ルームミラーを展示することも発表している。
スマート・ルームミラーは、後方の交通状況を確認する新開発の130万画素高性能狭角カメラと、ルームミラーに内蔵した新開発の特殊形状液晶モニターで構成。リアウインドウに設置されたカメラによる映像を液晶モニターに映し出し、広くクリアな後方視野をドライバーに提供するとこのと。また、後席の乗員や荷物によって視界が遮られることがなく、朝夕の逆光や後続車のヘッドライトの光に対しても、高度なカメラ制御と画像処理プログラムの採用によって、眩しさが少ない後方視界を映し出すという。
なお、通常は液晶モニターとミラーを重ねると2重像現象が発生してしまうが、スマート・ルームミラーは内部構造を工夫することで、2重像現象を発生させることなく、液晶モニターと通常のミラーとの切り替えを世界で初めて可能にしている。
同社では、スマート・ルームミラーを2015年からグローバルに採用するための検討を進め、まずは日本市場において2014年春からディーラーオプションとして販売を開始する予定。そのほか、2014年のル・マン24時間耐久レースへ出場予定のレーシングカーにも採用して行くとしている。