ダイヤモンド社はこのほど、書籍『期待バブル崩壊 かりそめの経済効果が剥落するとき』を発売した。著者は早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏。価格は1,575円。

『期待バブル崩壊 かりそめの経済効果が剥落するとき』 (出典:ダイヤモンド社Webサイト)

同書は、日本経済とアベノミクスについて様々な角度から検証。アベノミクスで景気が回復しているといわれるが、その印象は「円安による輸出産業の利益増に幻惑されたものにすぎない」とし、「期待」は株価高騰をもたらしたものの、「実体経済の改善にはつながっていない」と指摘している。賃金や消費増税後の景気動向、円安、物価、成長戦略など、日本経済の喫緊テーマについて論じている。

主な内容は、「第1章 経済の好循環は生じていない」、「第2章 データが裏づける『期待バブル崩壊』」、「第3章 空回りを続ける異次元金融緩和措置」、「第4章 ユーロ鎮静化で円安になったが輸出は伸びず」、「第5章 デフレ脱却すれば実質成長率は下がる」など。

著者の野口悠紀雄氏は1940年東京生まれ。1963年東京大学工学部卒業、1964年大蔵省入省、1972年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授を務める。専攻はファイナンス理論、日本経済論。