国土交通省は、各地方運輸局鉄道部長と内閣府沖縄総合事務局運輸部長に宛てて、「鉄道輸送の安全確保について」と題する2月24日付の文書を送った。2月23日にJR東日本京浜東北線川崎駅構内で発生した回送列車と工事用車両との衝突事故を受け、各鉄道会社への指導を促す内容となる。
この事故では回送列車の先頭車両が横転、2両目も脱線して、運転士ら2名が負傷。京浜東北線蒲田~鶴見間は終日運転見合わせになるなどの影響が生じた。
同文書では、事故の原因については調査中としつつ、「工事に際しての線路閉鎖手続きが確実に実施されていなかったことが判明している」と指摘。線路の閉鎖が必要な工事については、各作業で確実に連絡を徹底し、列車の運行情報を共有するなどして線路閉鎖手続きを確実に実施するように各鉄道事業者に求めている。また、請負会社が行う工事についても、施工の際の安全確保のための指示を確実に実施するなどして、請負会社の適切な監督を鉄道事業者に求めている。