俳優の西田敏行と女優の小泉今日子が、「ニッポン放送開局60周年記念ラジオドラマ『想像ラジオ』」(ニッポン放送 3月9日20:00~21:50)で、ラジオ初共演を果たすことが27日、明らかになった。

左から、西田敏行、小泉今日子

2014年本屋大賞ノミネート作・いとうせいこうの『想像ラジオ』(河出書房新社刊)を原作とする同ラジオドラマは、東日本大震災の被災地を舞台に、"想像力の中だけで聴こえるラジオ番組"のパーソナリティを主人公として、生者と死者の新たな関係を描いている。

作品の世界観を表現するため、AM1242ニッポン放送の放送と、ニッポン放送のインターネットラジオ『Suono Dolce』(スォーノ・ドルチェ)での放送が同時間帯にシンクロする形式で進行し、"想像上"のラジオ番組と"リアル"なラジオ番組が混信しながら展開するという初の演出に挑む。

ラジオドラマ化にあたり、原作者のいとうせいこうが、主人公のDJアーク役として福島県出身の西田敏行、主人公の中学時代の同級生・前田陽子役として小泉今日子に出演をオファーし、2人も作品の意義に共感して出演を快諾した。

西田は「フィクションでありながらこれほどの素晴らしい小説に感銘しましたし、ラジオドラマにする事によって、被災された方々、亡くなった方々の心の叫びを伝えられると確信しています」と作品の意義についてコメント。

小泉は「震災後すぐに、いとうせいこうさんがツイッター上で被災地に向けて架空のラジオ放送を続けられていたのを見ていました。とても大事なことだと思っていました。その後小説にされた作品を、映画でもテレビでもなく、最初にラジオドラマとして放送するのはとても素敵なことだと思って参加させていただきました」と出演を決めた理由を明かした。