Lenovoは、スペイン・バルセロナで開催中の「Moble World Congress」に合わせ、スマートフォン3機種、タブレットなどの製品を発表した。発表イベントはなかったが、同社ブースでプレス向けに個別の説明が行われた、今回は、その取材を元にLenovoの動向などをお伝えする。

まず、発表されたスマートフォンは3機種。S860、S850、S660である。Lenovoは、中国やインドなどの新興国を中心にスマートフォンビジネスを行っている。日本やアメリカなどではまだビジネスを開始していない。このため、日本での発売は未定ということだが、大きく状況が変わらない限り、国内販売はまずないと考えられる。

Lenovoのスマートフォンは、最上位のVIBEシリーズ以下、いくつかのシリーズがある。スマートフォンは、携帯電話のネットワークを使う関係から、発売地域によって、構成が違うなどさまざまなバリエーションがあり、lenovoのスマートフォンが発売されている地域でも、必ずしもすべての機種が販売されているわけでもない。

発表になったスマートフォンはSシリーズと呼ばれるもので、すでにS920~720など4機種程度が出荷されている。新たに加わったS860、S850は、液晶ディスプレイが5インチ以上と大きく、どちらかというとハイエンド側になるが、Sシリーズ自体は、上位という位置づけではないため、すべて3Gモデルになっているようだ。

S860。5.3インチディスプレイを搭載し、Cortex-A7のクワッドコアで1.3ギガヘルツ動作

S860、850は、MediaTek社の6582SoCを採用する。6582SoCのCPUコアは、ARM Cortex-A7でクワッドコア、CPUクロックは、1.3ギガヘルツ。GPUは、Mali 450-MP6(600MHz動作)である。液晶ディスプレイは、S860が5.3インチ、S850が5インチとなっている。また、メモリもS860が2ギガバイトなのに対してS850は1ギガバイトのみとなる。アンドロイドは4.2(Jelly Bean)を搭載。また、S850は、背面にガラス素材を採用している。

背面がガラス素材になったS850

赤、白の2色がある。S860と同一のプロセッサを使うがRAMが1メガバイトと少し少ない。ディスプレイも5.0インチになっている

また、同時に液晶が4.7インチのS660も発表した。CPUは、MediaTek社の6582mでS860とS850に採用されている6582の改良版で、公開されている主要なスペックでは性能的には同一のようだ(Cortex-A7のリビジョンが違っている可能性はある)。