パナソニックは2月25日、車載オーディオ用の「竹プラントオパールスピーカー」を製品化したと発表した。3月1日よりサンプル発売が開始される。BtoB向けの製品で、価格は個別相談となる。
パナソニックでは従来より、振動板に竹繊維を使用したスピーカーを販売している。今回発表された竹プラントオパールスピーカーは、振動板の素材に「竹プラントオパール」を混練した樹脂を使用したもの。
プラントオパールは、組成が鉱物のオパールと同じSiO2.nH2Oだが、植物の細胞組織内に形成されるもの。鉱物のオパールが小さい結晶が集まった潜晶質であるのに対して、結晶構造を持たない非晶質。竹プラントオパールの形状は釣り針状で、モース硬度は5~6.5。
竹プラントオパールを混練した樹脂振動板では、従来の竹素材振動板に比べて、内部損失が高く、さらに音速も高いという特徴を持っている。この特徴によって、クリアな再生音と、広帯域再生が可能になる。
竹プラントオパールスピーカーは、その特性を活かしたフルレンジユニットとなっているが、供給される製品については、クライアントの要求に応じてカスタマイズされる。なお、価格は個々のニーズによって異なるが、新素材を使用しているため、従来の竹素材スピーカーよりも高くなる見込み。