富士通と富士通研究所は24日、触感が得られるタッチパネルを搭載したタブレットを試作したと発表した。富士通研究所が開発した触覚技術により、パネル上にツルツル感やザラザラ感などを表現し、人の手に伝えることが可能であるという。

MWC 2014に展示される試作機

富士通研究所は、超音波振動によりタッチパネルと指との摩擦力を変化させ、触感を表現する技術を業界で初めて開発した。ツルツル感は、パネル表面と指との間に高圧の空気膜を発生させ、その浮揚作用により摩擦力を低減させることで表現する。凹凸感やザラザラ感は、摩擦力の高低を瞬時に変化させることで利用者の錯覚を誘発する。

超音波振動により触感を表現する仕組み

試作したタブレットは、スペイン・バルセロナで開催されている「Mobile World Congress (MWC) 2014」に展示される。試作機では、下記の4種類のデモンストレーションを用意している。

: 琴に触れると、実際に弦を弾いているかのような感触を得られる
DJ : CD表面のツルツル感、レコードを動かしているような感覚、ボリュームの凸感などが得られる
金庫 : 金庫のダイヤル錠を回す感覚や、ロック解除を音と触感で確認できる
ワニ : ワニが表示され、触った部位により異なる触感が得られる