メダルを取れた人もそうでない人も、日本代表として立派に戦ってくれた(画像はイメージ)

約2週間にわたって開催されたソチ五輪は日本時間24日未明、華やかな閉会式によって幕を閉じた。日本は冬季五輪で歴代2位となる8個のメダルを獲得した。序盤はなかなかメダルが出ずに、日本中がやきもきする場面もあったが、中盤には羽生結弦選手が日本男子フィギュアスケートで初となる金メダル獲得。日本中がわいた。後半に入っても日本の勢いは止まることなく、日本初の快挙となるメダル獲得も見られた。後半の名シーンを振り返ってみよう(時間はすべて日本時間)。

女子パラレル大回転、竹内智香が女子スノボ界初のメダル!

【2月18日】
■ノルディック複合・ラージヒル、渡部暁斗が無念の6位
ノルディック複合・個人ラージヒルでは、渡部選手が6位入賞となった。渡部選手は同ノーマルヒルで複合個人として20年ぶりとなる銀メダルを獲得。2個目の期待がかかったが、後半のクロスカントリー終盤での転倒が響き、メダルを逃した。

【2月19日】
■女子パラレル大回転、竹内智香が4度目の挑戦で銀メダル
スノーボードで雪上の複数の旗門を回転(ターン)で通りながら急斜面を滑降し、そのタイムを競うパラレル大回転。予選をトップ通過した竹内選手は、パトリツィア・クンマー選手(スイス)との決勝で転倒してしまうアクシデントがあったものの、女子スノボ界初メダルとなる銀メダルを獲得。同時に、今大会の女子メダリスト第1号となった。

【2月20日】
■浅田真央ら女子フィギュアスケート勢が出遅れ
フィギュアスケート女子シングルのショートプログラムが行われ、エース・浅田真央選手はジャンプがふるわずに55.51で暫定16位と出遅れた。同じく日本代表の鈴木明子選手が8位(60.97)、村上佳菜子選手が15位(55.60)と厳しいスタートとなった。

■ノルディック複合団体は5位に
ノルディック複合団体は、主将の加藤大平選手をけがで欠いたことなどもあり、5位に終わった。前半のジャンプで6位と思うように順位を伸ばせず、後半のクロスカントリーで順位を1つ上げるのが精一杯だった。

浅田真央が感動の演技で6位、小野塚彩那がHPで銅メダル

【2月21日】
■浅田真央、フリーの自己ベストで「集大成」の場を終える
前日16位からの巻き返しを図った浅田選手は、フリーで8度の3回転ジャンプですべて着氷に成功するなど、本来の動きを披露。フリーの自己ベストを上回り、全体で3番目となる142.71という高スコアをたたき出し、6位まで一気にジャンプアップした。浅田選手のこの演技に、多くのファンからは感謝の声があがった。

■小野塚彩那がハーフパイプで銅メダルに輝く
男子で2人の日本人メダリストが生まれたハーフパイプ(HP)で、小野塚選手が銅メダルを獲得した。日本人女性による同種目のメダルは初。12人による決勝では1回目に79.00をマーク、2回目は83.20とスコアを伸ばし、女子では今大会2人目となるメダルを確定させた。HPは男女で計3個のメダルを獲得し、競技の認知度だけではなく、人気アップにもつながったといえそうだ。

【2月23日】
■女子チームパシュート、惜しくも4位でメダルを逃す
2チームによる対戦方式で各チーム3人が滑り、最後にゴールした選手のタイムを競うチームパシュート。女子は前回バンクーバーでは銀メダルだったが、3位決定戦で惜しくもロシアに敗れて4位となった。今大会、日本がスピードスケートでメダルなしに終わった一方で、オランダが23個のメダルを同種目で独占。「打倒・オランダ」が次回以降のテーマになりそうだ。

【2月24日】
■金1個を含む計8個のメダルは、冬季五輪史上2番目の成績
ソチ五輪で「金メダル5個、総メダル10個」を目標に掲げていた日本は、金1、銀4、銅3の計8個のメダルを獲得した。8個は長野五輪の10個に次ぐ冬季五輪歴代2位で、国外で行われた冬季五輪では最多の数。2020年に東京五輪を開催することが決定してから初となる五輪で、一定の成果をあげたといえそうだ。

■次の開催地・平昌ってどんな所?
次回2018年の冬季五輪は韓国の平昌(ピョンチャン)で開催予定。日本でも大ヒットとなったドラマ「冬のソナタ」の舞台となった地として知られており、招致活動にはフィギュアスケートのキム・ヨナ選手が携わるなど、話題となった。成田から首都・ソウルまでは直行便で約2時間半で、さらにそこから車で3時間ほど行けば、平昌に行けるという。次回はこの平昌の地でどのようなドラマが生まれるのか。4年後をまた楽しみにしておこう。