厚生労働省は2月19日、同じ集団を対象に毎年実施している「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」の第8回(平成24年)結果について公表した。
夫婦のみの世帯が35%を占める
今回は、調査開始時の60歳以降の就業希望と、就業状況(実態)について分析した。調査対象者は、平成17年度の第1回調査から協力を得ている2万2,288人で、年齢は、57~66歳。
第1回調査時と今回の世帯構成の変化をみると、「夫婦のみの世帯」は、21.2%から34.6%と大きく増えている。一方、「三世代世帯」は、22.4%から16.0%、「親なし子ありの世帯」は、39.0%~29.7%と減少している。
60~64歳男性は81%が就労
第1回調査時に、「60~64歳は仕事をしたい」と希望していた者のうち、今回実際に「仕事をしている」と回答したのは、男性は81.2%、女性は66.3%だった。
就労形態は、第1回調査時は、男性の場合「フルタイム勤務」(27.1%)が最も多かったが、今回の調査では「正規の職員・従業員」か「労働者派遣事業所の派遣社員、契約社員・嘱託」だった者はそれぞれ27.7%と30.5%だった。女性は「パートタイム」希望者が29.7%だったが、今回調査では「パート・アルバイト」は46.3%となっている。
65歳以降の男性は68%が仕事をしている
第1回調査時に、「65歳以降仕事をしたい」と希望していた者のうち、今回実際に「仕事をしている」と回答したのは、男性は67.5%、女性は57.5%だった。
就労形態としては、第1回調査時は、男性の場合「自営業主、家業の手伝い」(20.2%)が最も多かったが、今回の調査で「自営業主、家族従業者」だった者は66.6%だった。女性では、「パートタイム」を希望している者が 13.9%と最も多かったが、今回調査では「パート・アルバイト」は38.2%となっている。
免許・資格取得者の方が仕事をしている割合が高い
次に、免許・資格の取得者別に就労状況について調査した。免許や資格を取得した人は、60~64歳では実際に「仕事をしている」割合は男性82.9%、女性は69.9%、65歳以降では「仕事をしている」割合は、男性69.6%、女性61.9%だった。いずれも「免許・資格を取得したことがない」と回答した人よりも高い値となっている。