『あすなろ白書』『東京ラブストーリー』『小早川伸木の恋』などで知られる漫画家・柴門ふみ氏が、21年ぶりに作詞を手掛けたことが21日、明らかになった。

藤田恵美(右)の新曲で21年ぶりに作詞した柴門ふみ氏

柴門氏は「恋愛の教祖」とも称されるなど、これまで数々のラブストーリーを描いてきた。ドラマ化された漫画は、90年代に大ヒットを連発。社会現象を起こすほどのブームを巻き起こした。今回、柴門氏が作詞したのは、現在活動休止中のLe Coupleのボーカル・藤田恵美がソロでリリースする新曲「ありがとう 人生」。1993年の『あすなろ白書』の挿入歌を担当して以来、21年ぶりの作詞となる。

一方、藤田はLe Coupleのメンバーとして1994年にデビュー。フジテレビ系ドラマ『ひとつ屋根の下2』の挿入歌「ひだまりの詩」でブレイクし、2012年に発売したリリー・フランキープロデュースのアルバム『花束と猫』で「第54回輝く!日本レコード大賞」で優秀アルバム賞を受賞した。

昨年50歳の節目を迎えた藤田は、"今だからこそ歌える歌を歌う"というコンセプトでアルバム制作をスタート。雑誌『婦人公論』(中央公論新社)とのコラボレーションで、女性の悩みや喜び、幸せなどのリアルな声を募り、その言葉にインスパイアされた柴門氏が歌詞を紡ぎ出し、藤田が歌を吹き込んだ。

柴門ふみ氏がジャケットを描き下ろしたアルバム『ありがとう ~あなたの詩(うた) わたしの歌~』

そして誕生したのが「ありがとう 人生」。柴門氏が、「一生懸命生きてきた女性たちに"お疲れ様"、"もうちょっと頑張りましょう"とそっと背中を押してあげられるように心がけた」という思いを込めた応援歌で、その全文は22日発売の雑誌『婦人公論』に掲載される。

同曲は、藤田にとって8枚目のアルバム『ありがとう ~あなたの詩(うた) わたしの歌~』(3月15日発売 2,500円)に収録。「ひだまりの詩 2014」など全7曲が収められている。ジャケットを描き下ろした柴門氏は、「この曲を聴いてくれる人、聴いて欲しい人を描いた」とのコメントを寄せている。