不動産経済研究所は20日、2013年(1~12月)の全国マンション市場動向を発表した。それによると、2013年に全国主要都市で発売された民間マンションは前年比12.2%(1万1,421戸)増の10万5,282戸となり、6年ぶりに10万戸を突破した。
前年比プラスとなるのは4年連続。大量供給エリアの首都圏が大幅増となったほか、近畿圏、北海道、関東、中国でも増加した。なお、過去最多は1994年の18万8,343戸となる。
事業主別の発売戸数を見ると、トップは三井不動産レジデンシャルの7,476戸で、同社初の首位を獲得。以下、野村不動産の6,517戸、住友不動産の5,879戸、三菱地所レジデンスの5,599戸、大京の2,913戸、大和ハウス工業の2,905戸、プレサンスコーポレーションの2,328戸、東急不動産の2,211戸、新日鉄興和不動産の2,130戸、タカラレーベンの1,705戸と続いた。
地域別発売戸数は、首都圏が前年比23.8%増の5万6,478戸(全国比53.6%)で、シェア率は2年ぶりに半数を超えた。このほか、近畿圏は同6.1%増の2万4,691戸(同23.5%)、北海道は同17.5%増の1,685戸(同1.6%)、関東地区は同21.8%増の1,201戸(同1.1%)、中国地区は同10.5%増の3,577戸(同3.4%)となった。
一方、東海・中京圏は前年比0.9%減の5,959戸(全国比5.7%)、東北地区は同28.3%減の1,023戸(同1.0%)、北陸・山陰地区は同37.5%減の270戸(同0.3%)、四国地区は同24.7%減の879戸(同0.8%)、九州地区は同7.6%減の9,519戸(同9.0%)となった。
マンション平均分譲価格は、全国平均で4,174万円となり、前年比9.2%(350万円)上昇。1平方メートル当たり単価は、全国平均で58.0万円と、同9.2%(4.9万円)アップした。平均価格、1平方メートル当たり単価ともに、前年比で上昇したのは3年ぶり。また、平均価格が4,000万円を上回ったのも、1平方メートル当たり単価が55.0万円を上回ったのも、ともに3年ぶりになるという。
地域別に見た場合、首都圏は前年比8.6%(389万円)上昇の4,929万円、近畿圏は同1.7%(58万円)上昇の3,496万円などとなった。
全国のマンション発売総額は約4兆3,945億円で、前年比22.4%(8,055億円)の増額。なお、過去最高は2000年の約6兆4,452億円となる。
2014年の発売見込みは、2013年比4.5%(約4,700戸)増の約11.00万戸。5年連続で増加すると見ている。