グーグルは20日、日本国内で「新しいGoogleマップ」の正式提供を発表した。同社では昨年5月に、米国にて新Googleマップを提供開始。日本においても、希望のユーザーが任意で利用できるようになっていた。今後は、この新しいバージョンがデフォルト(初期設定)になる見込みだ。

新しいGoogleマップの正式提供が開始された。新バージョンでは、UIを中心にいくつもの改良が加えられている

都内で19日に開催された記者説明会では、Googleマップ プログラムマネージャーの村上陽祐氏が登壇し説明を行った。デスクトップ版のGoogleマップは現在145ドメイン、69か国語で提供されており、月間アクティブユーザー数は10億に上る。また、モバイル版のGoogleマップは118か国で展開されており、月間アクティブユーザー数は3億に上るとのことだ。

登壇し、新しいGoogleマップについて説明する、プログラムマネージャーの村上陽祐氏(写真左)。デスクトップ版のGoogleマップの月間アクティブユーザー数は10億に上る

説明会では、六本木付近のレストランを検索するデモが行われた。旧バージョンではマップの起動時、左側に検索メニューなどのパネルが表示されていた。新しい仕様では、起動時からマップが画面全体に表示される。

旧バージョンと新バージョンの比較(提供:Google)

店舗の位置にマウスポインタを合わせてクリックすると、詳細な情報が表示される。ガイドブック「Zagat」の評価や、一般ユーザーの口コミ、友人の評価も参考にできるという。あらかじめ自宅の住所を登録している場合は、「車で何分かかる」といった情報まで表示される。

店舗の詳細な情報がすぐに確認できるので、飲食店を探すのが容易になる(写真左)。自宅から車で何分かかるか、といった情報も表示される(写真右)

ストリートビュー機能では、人型アイコンの「ペグマン」が復活。「おみせフォト」を利用すれば、店内の様子も確認できる。おみせフォトに登録されている店舗数は世界で10万軒、日本国内だけでも3万軒以上に上るという。美術館を歩きまわることも可能だ。

おみせフォトの利用イメージ(写真左)。美術館を歩きまわることもできる(写真右)

「ルート検索」を行うと、色分けされたバーが表示される。これにより、どの移動手段にどのくらい時間がかかるのか、視覚的にも分かりやすい。

ルート検索を行うと、色分けされたバーが表示される。どの移動手段にどのくらい時間がかかるのか分かりやすい(提供:Google)

「交通状況」では、リアルタイムで道路の混雑具合が把握できる。また「3Dマップ」との親和性も図られている。Earthアイコンをクリックするだけで、これまで「Gogle Earth」で閲覧していたようなリアルに描写された3Dマップが立ち上がる。

交通状況(写真左)と3Dマップ(写真右)の利用イメージ

同社では今後、数週間かけて新しいマップへの移行を進めていくとしている。なお、従来のGoogleマップに戻したいときは、いつでも設定から戻せるようになっている。ユーザーが希望すれば、いつまでも旧マップを使い続けることは可能だという。

新しいGoogleマップの対応ブラウザーはInternet Explorer 10以上、Google Chrome、Firefox、Safari 6以上。対応OSはWindows XP(Firefox以外)、Windows Vista以上、Mac OSX。ただし、3Dマップを含む全機能を使うにはWindows Vista/ 7 /8またはMac OSX 10.8.3以上のGoogle ChromeまたはFirefoxの最新バージョンが必要だ。

(記事提供:AndroWire編集部