「快適性」はアジアの旅客にとって重要

エアバスは2月17日、アジア地域のエコノミークラス利用者に対して行った快適性に関する意識調査の結果を発表した。

アジア人がエコノミークラスの旅を左右

同調査は、世界的なコンサルタント会社であるフューチャー・ラボラトリーが実施した。インタビューは、アジアの学者、作家、科学者、編集者、人類学者、社会学者などを対象に行い、オンライン定量調査は、日本を始め8カ国(※)で過去12カ月間にエコノミークラスを利用した乗客8,000名に対し実施した。調査期間は、2013年11月~2014年2月。

調査によると、2032年には航空機を利用する旅客の45%がアジア地域の旅客となるという。アジア人旅客は、ソーシャルメディアやオンラインの利用で航空サービスに深い知識を持ち、これまで以上に快適性やサービス内容について要望が高くなることが推測される。

アジアでは新興国が新たなビジネス機会を提供しており、エコノミークラスで旅する70%がアジアにおけるビジネス目的で航空機を利用している。欧米ではフライト中は仕事の遅れを取り戻す機会と見ているが、アジアでは休息することが高い生産性につながると考えられ、リラックスする(78%)、睡眠をとる(58%)ことを重視している。

また、アジア人旅客はより高い快適性やリラックスを求めて、高い料金でもより広い座席を求める傾向があることが分かった。快適性を高めるためにはより広い座席が必要であると60%が考えているほか、42%が座席が広くなるならより高い料金を払ってもいいと考えている。更に広い座席であれば、機内での生産性が高まると53%が回答している。

Wifiや多機能な機内エンターティメントも重視

今回の調査では、アジア市場において航空機に「Wifi」を備えていることが重要であること、機内で多くの種類の映像を鑑賞できることも求められていることも明らかとなった。そのためエアバスでは、3Dテレビ機能を持った第4世代の機内エンターテーメント(IFE)システムを、現在製造しているエアバス機に採用していく。

また、リラックス性や開放感が生産性を向上させる重要な要因であるとし、エアバスは機内の空気の質、静かさ、ムード照明、座席の広さなどにこだわったサービスを先導して行っていくという。

※対象国は、日本、タイ、インド、中国、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ベトナムの8カ国