大井川鐵道の元京阪3000系電車が14日に最後の営業運転を終了し、引退した。最後の運転となった金谷駅17時04分発の普通列車では、あいにくの雨となったものの、各地から熱心なファンが詰めかけたという。

最後の営業運転を終えた京阪旧3000系の車内には、多くの花束やメッセージカードが残されていた

ファンの年齢層も幅広く、京阪電車で活躍していた時代を知る年配者から若者まで、こぞって列車の写真を撮り、思い思いの席に乗車して名残を惜しんだ。最後の運転を終え、大井川鐵道の社員が車内の見回りを行ったところ、花束や旧3000系電車へのメッセージを記したカードなどが数多く各座席に残されていたという。

京阪旧3000系電車は1971年にデビュー。当時の最先端のサービスを随所に導入し、カラーテレビを搭載していたことから「テレビカー」の愛称で親しまれた。京阪電気鉄道でも長く活躍したが、2013年3月に最後の1編成が引退。大井川鐵道の1編成が今回引退したため、国内で現役で活躍する元京阪3000系電車は富山地方鉄道に譲渡された3両1編成のみとなる。