2月13日から16日まで神奈川県・横浜市のパシフィコ横浜で開催された「CP+2014」。レンズメーカーのコシナブースでは、主力であるカールツァイスとフォクトレンダーを半分ずつ展示していた。現行製品のほか、発売前の製品もガラスケース内ではあるが、見ることができた。
カールツァイスのエリアでは「Otus 1.4/55」を展示
カールツァイスのブースは現行製品が中心だが、もっとも目立つ場所に発売前の製品をガラスケース内で展示していた。
今年(2014年)の5月に発売が予定されている「Otus 1.4/55」は、ブースの入り口で見つけた。この製品は35mmフルサイズの一眼レフカメラ用レンズで、既存のラインナップよりも、さらに上位に位置づけられた製品である。デザインもこれまでのSLRシリーズとは異なり、すっきりとした外観だ。製品名を黄色くするのは、ツァイスレンズの中でも非常に高品位な製品だけ。
スタッフのいるカウンターではレンズを実際に触れることができるが、Otus 1.4/55もすでに置いてあった。55mm単焦点という標準レンズながら、約1kgの重量はかなり重く感じ、見た目の存在感もすごい。
もう1つの注目は、APS-Cサイズ専用の「Touit 2.8/50M」である。これは等倍撮影可能な50mmマクロレンズで、ソニーEマウントと富士フイルムXマウント用が発表されている。カールツァイスではレンズ構成に名称がついているが、Touit 2.8/50Mはプラナーという収差補正に優れたレンズ構成だ。
最近は映像分野でもデジタル一眼レフカメラが利用されているが、映像用レンズも見かけた。担当者によると、ヨーロッパではデジタル一眼で映像を撮影する現場では、ツァイスレンズが最も多く使われているそうだ。
ソニーのEマウント向けレンズアダプタ専用レンズ
フォクトレンダーのブースでは、フルサイズのEマウント用レンズアダプター「VM-E Close Focus Adapter」に使える専用レンズを参考展示。未発表のもので、ユーザーの反響次第で製品化を決定するとのことだ。
このレンズはフォーカス機構を搭載しない、シンプルなレンズである。取り付ける「VM-E Close Focus Adapter」は、フォクトレンダーのVMレンズやカールツァイスのZMレンズを付けても無限遠が出せるように、4ミリ分の調整ヘリコイドがついている。そのヘリコイドをフォーカスリングとして利用しようという製品だ。
また、3月発売予定のマイクロフォーサーズ用「NOKTON 25mm F0.95 TypeII」も展示されていた。現行モデル「NOKTON 25mm F0.95」との違いは、動画撮影時に絞りリングのクリック音がしないように設定する機構を付けたことで、光学系は同じである。担当者によると、当面は現行モデルと併売されるそうだ。