「新都知事とつくろう、TOKYO 自転車シティ」のホームページでは、6,481件の署名が集まった

自転車活用推進研究会(以下「自活研」)が行っていた、2014年東京都知事選の候補者に自転車活用政策の推進を求めるオンライン署名キャンペーン「新都知事とつくろう、TOKYO 自転車シティ」が2月9日に終了し、史上初の自転車活用政策の推進を約束する東京都知事が誕生した。

舛添知事「自転車レーンを整備すべき」

現在、世界の多くの国・都市の行政は、渋滞・大気汚染・ヒートアイランド化・交通事故といった現代都市社会が抱える問題を解決する方法として自転車に注目し、自転車の活用を促す政策を次々と導入している。

例えばイギリスのロンドンでは、2008年に市長に就任したボリス・ジョンソン氏のオリンピック・パラリンピックに向けたリーダーシップの元で、総延長900kmにおよぶ自転車レーン網が整備された。2012年の市長選では、ロンドン市民4万人が市長選候補者に自転車活用政策の公約を求める署名を行い、全候補者が公約を受け入れたという。

しかし、東京都は対策に遅れているのが現状で、自転車環境は「先進国の首都としては最低クラス」といわれている。そこで自活研は、1月16日に特設ウェブサイトを開設し、東京の自転車環境の改善を図るため、都知事選候補者に公約を求める賛同署名を募集していた。

1月27日付けで自活研は都知事選立候補者に、自転車環境の改善を求める要望書を送付しており、そのうち6名から、公約または賛同を表明する旨の回答書を受領していた。2月9日の都知事選では、自活研からの要望書に対して賛同の意思表明を示していた東京都知事選で舛添要一知事が初当選。史上初めて、自転車活用政策の推進を約束する東京都知事が誕生した。

同氏は、出馬時の会見でも「自転車レーンを整備すべき」と発言するなど、自転車の有用性に対する理解を示していた。回答書においても、車道上の自転車レーン網・分散型駐輪スペース・都心を網羅するシェアサイクルいずれも「趣旨に賛同し、当選したら実現に向けて努力する」と表明している。

署名6,950件、ホリエモンなど著名人も賛同

なお、一般からの署名を受け付けていた特設ウェブサイトでは、堀江貴文氏など著名人賛同者の情報発信もあり、期間中には6,481件、Yahoo!みんなの政治と連携した署名プラットフォームChange.org上で469件、延べ6,950件の署名が集まった。

自活研理事長の小林成基氏はこの結果を受け、「新都知事のリーダーシップに期待するとともに、我々都民も都知事・都庁を強くサポートし、また、自転車のルールとマナーを遵守し、来る2020年東京オリンピックまでに、世界に誇る自転車先進都市・東京をつくりあげていきましょう」とコメントしている。