JR東海はこのほど、名古屋工場の耐震化工事と設備の更新に着手すると発表した。同工場の大規模な改修工事は、1924(大正13)年の現在地への移転以降、初めてだという。
同工場は、在来線車両の全般検査(車両全般のオーバーホール)と重要部検査(車両の重要な装置のオーバーホール)を実施できるJR東海唯一の工場とされている。1年間に約450両の検査を行っているという。
今回の工事では、工場内の建物の建替えや補強を行い、耐震性を確保するほか、車両の検査・修繕に使用する機械設備のうち110台について更新・改良を実施。あわせて修繕ラインの見直しも行い、検査の質の向上や労働災害の防止を図る。省エネ対策として、高天井用のLED照明や高効率の変電設備も導入し、工場全体の電力使用量の2割削減をめざすという。総工費は約180億円(付帯費用を含む)。工期は今年2月から2022年3月までを予定している。