イースト・プレスはこのほど、イースト新書『AKB48とブラック企業』を発売した。著者は雇用問題総合誌『POSSE』編集長の坂倉昇平氏。価格は903円。
作詞家・秋元康氏が手がけるAKB48の楽曲の歌詞は、会社人間、格差社会、自由競争、就活、ブラック企業、雇用の流動化など、「日本の労働をめぐる写し絵」となっているという。同書は、AKB48自体が現代日本の縮図であり、日本の雇用システムの再現でもあると主張。約50ものAKB48の楽曲を解説し、それらが日本の労働の現実に迫り、その改革を模索するワークソング(労働歌)であることを説くとしている。
主な内容は、「第1章 AKB48の魅力は『労働問題』にある」「第2章 大人になんかなりたくない!―会社人間と『自由』の物語」「第3章 競争して、チャンスをつかめ―就活の透明な『不安』の物語」など。
著者の坂倉昇平氏は1983年静岡県出身。東京都立大学人文学部卒。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。2006年に若者の労働問題に取り組むNPO法人POSSEの立ち上げに関わり、現在は同NPO法人理事を務める。2008年に雇用問題総合誌『POSSE』を創刊し、同誌編集長に就任。共著に萱野稔人編『ベーシックインカムは究極の社会保障か』などがある。