Nexus 7 2013モデル

「Nexus 8」に関する噂が加速している。このGoogle謹製の次期タブレット製品に関する話題を1カ月ほど前に最初に広めたのは台湾Digitimesだが、同紙は最新ニュースの中でこの製品の登場時期が4月末であり、製造メーカーはNexus 7から引き続き台湾ASUSTeK Computerになると報じている

同件は台湾時間で2月7日に報じられている。もともとDigitimesは、Googleは現行Nexus 7 (2013)の売れ行きがそれほど芳しくなく、7インチタブレットの市場の競争が激化していることから、8インチタブレットの市場へとシフトしていく計画を持っていると報じていた。製造メーカーとして最有力なのが、過去2世代のNexus 7を製造してきたASUSで、今回もまたDigitimesでは同社が製造を担当すると述べている。リリース時期については当初2014年半ばとしていたが、今回はそれよりも若干早い4月末のタイミングを見ているようだ。最初の報道ではNexus 8でQualcommのSnapdragonプロセッサが採用される可能性と同時に、IntelのBay Trail-Tを採用する可能性にも触れていたが、今回は採用プラットフォームについては言及されなかった。

台湾のサプライチェーンを情報筋とするDigitimesの報道だが、Nexus 7の販売状況については比較的実情に近いものだと考えられる。低価格で話題をさらったNexus 7 (2012)に比べ、性能は向上したものの値段が高いNexus 7 (2013)は若干苦戦が続いていたといわれる。そのため、昨年2013年末のホリデーシーズン商戦では大幅な値引き販売が行われるなど、値下げでの対抗が目立った印象がある。その意味で、Nexus 7 (2012)での販売状況を想定してNexus 7 (2013)の需要予測をGoogleが立てていた場合、Digitimesが指摘するような「Disappointing (失望)」という販売情勢になるだろう。なお同紙の情報筋によれば、2013年末時点での第2世代Nexus 7の販売台数は300万台を下回っている可能性があるという。

またNexus 7 (2013)が出る直前、既存モデルのNexus 7 (2012)が品薄になるという状況がみられた。Nexus 8が出るとして、Nexus 7 (2013)がこのようにすぐに製造中止で品薄へと向かうはか難しいところだ。例えば、直近では米国でVerizon Wireless版LTE対応Nexus 7が販売されるという噂がある。仮にNexus 8が発売されたとして、しばらくはNexus 7 (2013)と併売となり、状況を見て少しずつシフトしていく形になるのではないだろうか。

製造メーカーはASUS説が有力とされているが、ほかにもLG説や、HTC説が存在している。ただいずれにしろ、Nexusシリーズでは相応の製造ボリュームが期待されるため、現時点ではサプライチェーンからの情報を紹介しているDigitimesのASUS説が引き続き有力だと考えられる。もっとも、期待値を含めた噂の可能性もあるが、4月末発売という噂が本当ならば、今後1カ月以内にはより詳しい情報が登場するとみられる。なお、過去のNexus 7はともに6~7月の夏時期の発表となっている。

(記事提供:AndroWire編集部)