親というのは、子供にとって最も身近な"大人"。とはいえ、親といえども中身は普通の人間で、子供にとっては敬意を感じる時もあれば、反面教師となり得る時もあるもの。母親目線から見た夫は、子供にとってどのような存在なのだろうか。子供に「お父さんのようになりなさい」と胸を張って言えるか否か、その理由と合わせて聞いてみた。
まずは「はい」と答えた人の理由。どの回答も、子に対する夫の模範的要素を評価していた。「つらいことから逃げない、人のせいにしない、結果を必ず残す。先入観で人を判断しない、惑わされない。そういう人間に育ってほしいから」(33歳主婦 8歳・0歳男児・2歳女児)。
「主人は穏やかで、かつ基本的には自分のことは自分でする自立した人なので、娘には同じく穏やかで自立した人になってほしいです」(42歳主婦 5歳女児)。
「仕事も大変で、イクメンとは言えないけど子供との時間はすごく大事にしてくれているし、ちゃんと向き合ってくれているから。そういう人になってほしい」(38歳主婦 3歳男児)。
また、自分にはないものを持っている夫を評価し、子供にとっての目標が一番身近な存在である父親であることを大切にしている人も多かった。「夫と私は対照的な性格なので、それぞれのよいところを併せ持つように育てていきたい」(36歳会社員 0歳女児)。
「子供たちの大好きなお父さんが、いつまでも目標であることは一番の理想。お父さんのようになっちゃダメとなると、子供は目標を誰にすればいいのだろうと混乱すると思う」(28歳主婦 3歳・1歳男児)。
「お父さんのようになってほしくない」の理由は?
一方、「いいえ」と答えた人はそれとは逆に子供に夫を模倣してほしくないという思いの人々。「言えません。人の気持ちを想像できないからです」(42歳パート 10歳・6歳男児)。
「人格的に尊敬できる人ではない。子供に幸せになってもらいたいので、配偶者に愛されるような人になってほしいので、夫のようにはなってほしくない。仕事はできるかもしれないが、そういう面は子供たちからは見えないし」37歳主婦 6歳・3歳男児)。
「家での姿や生活態度は、まねしてほしくないことが多いから」(38歳主婦 5歳男児・1歳女児)。
その他、「言えると言えば言えるが、ここで満足してほしくない。もうちょっと頑張ってもっといい会社に入るともう少し楽なのにと思うが、真面目に働いて家族を大切にする点ではお父さんのようになってほしい」(45歳パート 15歳女児・5歳男児)というように、家庭における父親としての夫を評価しながらも、社会における目標としては父親を超えてほしいという本音も見られた。
父であれ、母であれ、親は子供の目標とすべき最も身近な存在。それゆえ、できるだけ子供の前では立派な人間であろうとする努力と心掛けが求められるだろう。